予定がぎっしり詰まった慌ただしい日々の中で、学習に時間を割くことは意外と難しい。そんな毎日を過ごすなかでも1日1ページめくれば、自身を問い直し、重点課題を見つけ、あなたが成長するきっかけを与えてくれるのが、書籍『リーダーを支える365の言葉』だ。本連載では、同書から珠玉の金言をご紹介していく。今回は、苦労する部下と優秀な部下の差がどこにあるのかについて、ハーバード・ビジネススクール名誉教授であるジョン・P・コッターとジョン・J・ガバロがまとめた1980年マッキンゼー賞受賞論文から一節を紹介する。ふと目にした言葉から、自身を振り返り、発見し、考え、学び、想像しよう。きっと新たな発想や闘志が生まれてくるだろう。

ハーバード 365の言葉苦労する部下の特徴とは?

 上司に何を期待されているのかを確かめず、わかったつもりでいる部下は苦労することになる。
 自分が期待するところを具体的かつ詳細に説明する上司もいるかもしれないが、ほとんどの人はしない。

 たいていの企業に、正式な計画立案プロセス(中略)や人事考課など、期待を伝える仕組みがあるとはいえ、完璧ではない。(中略)つまるところ、上司の期待を見極めるのは部下の仕事なのだ。

 そのような期待は広範(どのような問題を、いつ知らせてほしいと考えているかなど)であり、非常に具体的(いつまでにプロジェクトを完了すべきか。合間にどのような情報を必要としているかなど)でもある。
(中略)優秀な部下は、これを知る方法を見つけている。

出所:
「上司をマネジメントする」
ジョン・P・コッター
ジョン・J・ガバロ