頭をかかえるビジネスパーソン写真はイメージです Photo:PIXTA

実力は同等でも、個人によって収入や影響力がまるで違うのはなぜか?「頑張っていれば、いつか誰かが認めてくれる」は大きな勘違いだ。経営者やタレント、政治家などのパーソナル・ブランドを構築してきた著者は、成功とは「人に選ばれること」と断言する。戦略的に自分を打ち出すことで会得できる「選ばれる技術」を説く。※本稿は、守山菜穂子氏『選ばれる人になる「パーソナル・ブランディング」の教科書』(三笠書房)の一部を抜粋・編集したものです。

同じような実力でも、
収入や影響力がまったく違う理由

「あの人はアピールがうまいだけなのに、なぜ上司や取引先から評価されるんだ?」

「自分より仕事ができないアイツが、先に出世するのは納得できない!」

「たいして実力は変わらないのに、あの人にお客様が殺到するのはなぜだろう?」

 こんなふうに感じたことはありませんか?

 今日もあなたは、目の前の仕事をきちんとこなし、周囲の人との付き合いにも心をくだき、家では家事や身の回りのことも精一杯やって、毎日を懸命に生きているはずです。それなのに、「自分は周囲に認められている実感がない」「人からあまり評価されていないかも」と、そんな歯がゆい思いを抱いているのだとしたら……?

 私に言わせると、あなたが抱えるこうした「手応えのなさ」は、ただあなたが「選ばれる技術」を知らないだけに思えてなりません。そう、あなたはこれまで、ひたむきだけど不器用に生きてきた。そのせいで、少しばかり人生をソンしているのです。

 成功のチャンスは、周囲の「人」を介してやってきます。例えば、職場で新企画の担当に抜擢される。有力者に認められる。クチコミでお客様を紹介される。投資してくれる人が現れる。失敗してもなお、次のチャンスがもらえる。これらはすべて、あなたの力を認め、評価してくれた周囲の「人」によってもたらされるチャンスです。

 こう考えると、成功とは「人に選ばれること」と断言できます。

 たとえ、仕事のスキルはほぼ同じでも「人から選ばれるかどうか」で、地位や収入には大きな差が生じます。人からの評価や評判が数年、数十年と積み重なることで、影響力に違いが生まれ、仕事人生の成否が決まってしまうのです。