格安航空券はどこへ消えたか航空各社によると、予約件数は再び増加している Photo:Ethan Gulley for WSJ

 格安航空券を買える可能性が小さくなっている。

 米連邦政府の季節調整済みデータによると、7月の航空運賃は平均で前月比4%上昇した。上昇は1月以来で、前年同月比でも上昇した。

 今年前半は、消費者が経済の健全性やトランプ関税の潜在的な影響に不安を感じていたことで、旅行需要が低調だった。個人が旅行を控える一方、運航便数を増やしていた航空各社は、国内路線を中心に多くの売れ残りを抱えることになった。残席を減らすため、各社は割安チケットを提供した。

 航空会社によると、ここにきて予約件数は再び上向いている。7月以降の米国内空港の保安検査場の通過人数は前年の同時期を上回った。

 一方で、航空各社は今後の便数を減らすことで価格決定力を取り戻そうとしている。需給バランスを改善して利益率を守る狙いがある。

 米ユナイテッド航空の親会社ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングスのアンドリュー・ノセラ最高商務責任者(CCO)は7月、「不透明感から2月上旬に需要が落ち込んだのと同じくらいのペースで、今は需要が上向いているようだ」と述べた。