「どうしてあんなヤツが評価されるんだ…!?」
あなたも、自分より能力が低い人がなぜか上司から高く評価されていて、イラッとした経験があるはず。ではこのような「なぜか評価される人」の“戦略”を、あなたは知っているだろうか。『雑用は上司の隣でやりなさい』は「周りに実力を“評価させる”戦略」を初めて言語化したロングセラーだ。発売直後から賛否両論を巻き起こし、「よくぞ言ってくれた」「暗黙知が“言語化”されている」「今まで気づいていなかった“新事実”」など大反響が集まっている。そんな「職場で実力を適切にアピールする“見せ方”の技術」をまとめた本書の中から「出世する人/しない人の特徴」についてお伝えする。

「長期休み明けにお土産を配る時」にやっている1つのこと
みなさんの職場には、長期休み明けに職場でお土産を配る文化がありますか。こんな文化なくなればいいのに、と思っている人も多いと思いますが、そうは言ってもなかなか変わるものではありませんよね。
でも実は、よく見てみるとこの“面倒な謎文化”の中で、
出世していく人と、そうでない人とで、やっていることに決定的な違いがあることに気づきます。
それは、「ただ配るだけ」か、「ひとこと会話を添えている」かの違いです。
出世する人は「渡し方」が違う
出世する人はお土産をただ“置いていく”だけでは終わりません。
彼らがやっているのは、
「お土産+ひとこと雑談」というセット技です。
・「最近、A社の案件どうですか?」
・「〇〇さん、あの資料すごく参考になりました」
・「夏休み中にB社の情報ちょっと仕入れてきたんで、また話しましょう」
こうした軽い一言を添えているのです。
実はこれだけで、受け取る側の印象はまったく変わります。
お土産を配るときは、普段話さない人と合法的に話ができるチャンスです。突然にしゃべりかけてしまうと疑われますが、お土産を持ってきたなら、自然ですよね。
つまり出世する人は、明確な成果だけではなく“印象の積み重ね”で評価を作っているのです。
「配る」だけで終わらせない人が出世する
たとえまだ若手であっても、「あの人、なんとなくできそうだよね」と言われ始めると、徐々に周囲の評判も変わっていきます。
職場の人事評価は定量的に見せて、その実この“なんとなく”が積み重なって、
「昇進させても問題なさそうだよね」「チームを任せてみても大丈夫そう」と判断されていくのです。
評価は成果だけで決まるわけではありません。日常の小さな行動の“渡し方”で、大きく差がつきます。
たったひとことの雑談が、次のチャンスを連れてくる。
その事実に気づいているかどうかで、出世レースの結果は変わってくるのです。
(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』に関する書き下ろし原稿です)