整列する高校球児写真はイメージです Photo:PIXTA

今年も熱戦が続く夏の高校野球。8月23日、いよいよ甲子園で決勝戦が行われる。今年は第107回の大会となる。初出場の学校もあったが、最終的に甲子園に出場した顔ぶれを見ると、おなじみの学校が多かったと感じたのではないだろうか。そこで、都道府県別に甲子園に出場したことのある高校の割合を調べてみた。(野球史研究家 森岡 浩)

酷暑対策の中で開催された2025年夏の甲子園

 今年夏の甲子園大会は初めて夕方から開催され、開幕試合は1試合のみ。その後も4日間は日中の暑い時間帯には試合が行われなかった。各地の地方大会でもクーリングタイムが定着し、決勝の開始時間を変えるなど酷暑対策が実施された。

 今年は春夏通じて初出場の学校が5校あったものの、久しぶりの出場は少なく、春夏連続出場が11校、2年連続出場が16校など、令和以降に甲子園出場経験のある学校が多数を占めている。つまり、いつも決まった学校ばかりが出場しているような印象がある。

 そこで、都道府県別に、甲子園に出場したことのある学校の割合を調べてみた。

 今年の参加校のうち春夏1回でも甲子園に出場したことがあるのは初出場5校を含めて1052校となり、出場率は31.0%である。地方大会参加校の3割超が甲子園に出場したことがある。しかし、これはあくまで平均値で、都道府県によって比率は大きく異なっている。高校野球に力を入れているごく一部の学校しか甲子園に出場できない県と、多くの学校が次々と甲子園に出場している県がある。

 夏の予選参加校と、そのうち春夏合わせて甲子園に出場したことのある学校の比率を一覧表にしたのが、「甲子園出場歴を持つ高校の割合が高い都道府県ランキング」である。では、今回1位となったのはいったいどの都道府県だろうか。早速、1位から5位を見てみよう。