米オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)とケビン・ワイル最高製品責任者(CPO)は今年1月、チャットGPTの機能で公開を目前に控えた「ディープリサーチ」のデモを実施した。米首都ワシントンに集まった聴衆は、ワイル氏がチャットGPTに対し、アルバート・アインシュタインをエネルギー省の長官に充てる人事の承認に関するメモを、架空の上院議員向けに作成するよう依頼する様子を見守った。チャットGPTはすぐにアインシュタインの詳細なプロフィルを作成した。それは、技術・工学面での功績、リーダーとしての流儀、長所(世界的に尊敬される科学者・政治活動家)や短所(大きな組織を運営した経験がない)、さらには、この議員からアインシュタインへの質問例(あなたは第2次世界大戦以降、核問題について率直な意見を述べてこられましたが、エネルギー長官として原子力発電所の安全性をどのように確保し、核不拡散に関する米国の約束をどのように守っていかれますか)まで網羅していた。