米国と中国が、中国発の人気動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の米事業継続を可能にする合意に近づく中、中国はテクノロジーに関する二つ目のディール(取引)を望んでおり、その実現に向けて最も価値の高い米企業に強硬姿勢を取ることを示唆している。最初のディールは、双方が望むものを得る内容になりそうだ。ドナルド・トランプ米大統領は、TikTokが自身の再選に貢献したかもしれないと思うと述べており、同アプリに夢中になっている若い支持者を喜ばせるだろう。そして米企業は、TikTokの米国事業の株式を取得することになっている。中国側としては、トランプ氏の北京訪問を目指しており、今ではそれに一歩近づいたように思われる。中国の習近平国家主席は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領や北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記などに取り囲まれて北京で派手な軍事パレードを行ったばかりだ。トランプ氏の訪中が実現すれば、習氏は米国の大統領でさえ中国に来たがっていることを国民に示せる。
中国、エヌビディアを「対米カード」に
米国とTikTok巡り合意に近づく中、エヌビディア関連のディールも目指す
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