人工知能(AI)の台頭によって、ユニバーサル・ベーシック・インカム(UBI)についての議論がこれまで以上に喫緊の課題となっている。ロボットや自動化、大規模言語モデルが良い仕事の供給にどのような影響を与えるかについてはさまざまな予測があるが、イーロン・マスク氏やサム・アルトマン氏らテクノロジー業界の大物も、人間が現在担っている仕事の大部分は近い将来、機械が担うようになるという懸念を示している。UBIの基本的な考え方は、生活に困らないだけの「保証所得」を全ての人に支給することだ。最大の問題は、不労所得が手に入ると、人は怠惰になり、全く働かなくなるかどうかだ。標準的な経済モデルは労働供給に対するマイナスの所得効果を予想しており、世界中の政策立案者が大々的に懸念を表明している。
労働意欲、「保証所得」導入でも失われず
「ユニバーサル・ベーシック・インカム」採用で受給者は怠惰になると経済学者は懸念するが
特集
あなたにおすすめ