米国で過去数十年間に起きた死傷者を伴う政治的暴力や国内テロの大半は、右翼過激派やジハード(聖戦)主義者が犯行に関わっていた。1995年のオクラホマシティーの爆破事件から2016年のナイトクラブ「パルス」の銃乱射事件までこの傾向が続いていたことが、研究で明らかになっている。だが、こうした暴力事件を調査している専門家によると、明らかに左派的見解を持つ人物や、主だった政治的見解を持たない人物、主流ではない複数のイデオロギーを併せ持った人物などによる犯行が増えている。昨年12月に起きた米ユナイテッドヘルスケア幹部射殺事件の容疑者や、今年5月に首都ワシントンでイスラエルの外交官2人を殺害した容疑者もこれに該当する。
米国の政治的暴力、背後のイデオロギーに変化
明らかに左派的見解を持つ人物や、主流ではない複数のイデオロギーを併せ持った人物などによる犯行が増えている
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