言うだけのバカと実行する人。その差をつける「たった1つの違い」とは何か。
次々と新たなビジネスを仕掛ける稀代の起業家、佐藤航陽氏。「これからどう生きるか?」を徹底的に考察した超・期待作『ゆるストイック』を上梓した。これからの生き方として重要なキーワードは、「ストイック」と「ゆるさ」。令和のヒーローたち(大谷翔平、井上尚弥、藤井聡太…)は、なぜストイックに自分に向き合い続けるのか。『ゆるストイック』では、「どのように日常を過ごしていくべきか」を言語化し、誰でもできるプロセスとしてみなさんに共有する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)

言うだけのバカと実行する人。その差をつける「たった1つの違い」Photo: Adobe Stock

成果が見えない期間の意味

 努力を重ねても成果が出ない時期があります。
 停滞は誰にとっても苦しいものですが、実は大きな成長の前触れであることが少なくありません。

 停滞期をどう捉えるかで、次の飛躍の大きさが決まります。
 本記事では「停滞の価値」について考えます。

 停滞しているときは「自分は無駄な努力をしているのでは?」と不安になりがちです。
 しかし、この期間は基礎を固める時間でもあります。

 筋トレにおけるプラトー(伸び悩み)のように、表面上の成果が止まっているだけで、体や思考は次の成長に備えて変化しています
 成果が見えない時間を耐えることが、飛躍の条件なのです。

他人との差が生まれる瞬間

 多くの人は停滞を耐えられずにやめてしまいます。

 しかし、そこで続けられる人だけが、停滞を抜けたときに一気に他人との差を広げます

 努力は線形ではなく、一定期間の停滞を経て、非線形に成果が跳ね上がるものです

 この構造を理解すれば、停滞期はむしろチャンスに見えてきます。

停滞を「仕組み化」して乗り越える

 停滞を乗り越えるには、感情に依存しない仕組みを持つことが有効です

 具体的には「時間になったら自動的に行う習慣」を設けることです。
 やる気があるかどうかに左右されず、淡々と続けられるようにする。
 これにより、停滞期でも努力を継続でき、次の成長曲線を迎える準備が整います

 停滞期は無駄な時間ではなく、次の飛躍のための蓄積期間です。
 他人が離脱する中で、続ける人だけが大きな成果を手にします。

 成果が見えなくても、自分のルールで淡々と積み重ねる。
 その姿勢こそ「ゆるストイック」の実践です。
 私たちもまた、停滞を恐れずに受け入れ、ゆるストイックに生きましょう

佐藤航陽(さとう・かつあき)
株式会社スペースデータ 代表取締役社長
1986年、福島県生まれ。早稲田大学在学中の2007年にIT企業を設立し、代表取締役に就任。ビッグデータ解析やオンライン決済の事業を立ち上げ、世界8ヵ国に展開する。2015年に20代で東証マザーズに上場。その後、2017年に宇宙開発を目的に株式会社スペースデータを創業。コロナ禍前にSNSから姿を消し、仮想現実と宇宙開発の専門家になる。今は、宇宙ステーションやロボット開発に携わり、JAXAや国連と協働している。米経済誌「Forbes」の30歳未満のアジアを代表する30人(Forbes 30 Under 30 Asia)に選出される。最新刊『ゆるストイック』(ダイヤモンド社)は8.5万部を突破した。
また、新しくYouTubeチャンネル「佐藤航陽の宇宙会議」https://youtube.com/@ka2aki86 をスタートさせた。