「努力をアピールする人ってアホですか?」という時代。どう働けばいいのか。
次々と新たなビジネスを仕掛ける稀代の起業家、佐藤航陽氏。「これからどう生きるか?」を徹底的に考察した超・期待作『ゆるストイック』を上梓した。これからの生き方として重要なキーワードは、「ストイック」と「ゆるさ」。令和のヒーローたち(大谷翔平、井上尚弥、藤井聡太…)は、なぜストイックに自分に向き合い続けるのか。『ゆるストイック』では、「どのように日常を過ごしていくべきか」を言語化し、誰でもできるプロセスとしてみなさんに共有する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)

見えない努力が差を生む
成果を上げる人は、必ずしも大きな舞台で派手に努力をアピールしているわけではありません。
むしろ、誰にも知られず淡々と積み上げている努力こそが、将来の飛躍につながります。
見えない場所での積み重ねがなぜ重要なのかを整理します。
他人に見える努力は、往々にして一部にすぎません。
早朝や深夜に行う学習、休日の小さな習慣、日々の細かな改善。
こうした努力は表に出ませんが、長期的に大きな差を生みます。
コロナ禍で「何もしていない」と見られていた人が、実は自宅でスキルを磨き、社会再開後に一気に成果を上げたケースは少なくありません。
アピールする努力は持続しない
一方、努力を強くアピールする人は、他人からの評価をエネルギー源としています。
そのため、評価が途切れると継続が難しくなる傾向があります。
短期的には注目を集めても、長期的には燃え尽きやすいのです。
持続的な成果につながるのは、誰に見られなくても続けられる「静かな努力」です。
自分ルールで継続する力
人に知られず続ける努力の背景には「自分ルール」があります。
他人の目ではなく、自分自身の基準で課す小さな規律を守る。
例えば「1日30分は読書する」「週2回は体を動かす」など。
誰に報告する必要もなく、ただ自分の成長のために続ける。
この姿勢が持続可能な成長の土台となります。
未来を変えるのは、他人に見せるための努力ではなく、人に知られず続けてきた積み重ねです。
小さな規律を自分に課し、評価されなくても続ける姿勢が、やがて大きな成果に結びつきます。
他者に左右されず、自分のペースで積み重ねる。これが「ゆるストイック」の真価です。
私たちもまた、人知れず努力を積み上げ、ゆるストイックに生きましょう。
株式会社スペースデータ 代表取締役社長
1986年、福島県生まれ。早稲田大学在学中の2007年にIT企業を設立し、代表取締役に就任。ビッグデータ解析やオンライン決済の事業を立ち上げ、世界8ヵ国に展開する。2015年に20代で東証マザーズに上場。その後、2017年に宇宙開発を目的に株式会社スペースデータを創業。コロナ禍前にSNSから姿を消し、仮想現実と宇宙開発の専門家になる。今は、宇宙ステーションやロボット開発に携わり、JAXAや国連と協働している。米経済誌「Forbes」の30歳未満のアジアを代表する30人(Forbes 30 Under 30 Asia)に選出される。最新刊『ゆるストイック』(ダイヤモンド社)は8.5万部を突破した。
また、新しくYouTubeチャンネル「佐藤航陽の宇宙会議」https://youtube.com/@ka2aki86 をスタートさせた。