「理不尽すぎること」に直面したとき、頭のいい人はどう受け止めるのか。
次々と新たなビジネスを仕掛ける稀代の起業家、佐藤航陽氏。「これからどう生きるか?」を徹底的に考察した超・期待作『ゆるストイック』を上梓した。これからの生き方として重要なキーワードは、「ストイック」と「ゆるさ」。令和のヒーローたち(大谷翔平、井上尚弥、藤井聡太…)は、なぜストイックに自分に向き合い続けるのか。『ゆるストイック』では、「どのように日常を過ごしていくべきか」を言語化し、誰でもできるプロセスとしてみなさんに共有する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)

「理不尽」を受け入れる心構え
仕事でも生活でも、私たちは避けられない理不尽に直面します。
努力が報われない、正しいことをしても評価されない、思いがけない不運に巻き込まれる。
これらは誰にでも起こり得ることです。
理不尽を完全に排除することはできません。
大切なのは、それをどう受け入れるかという心構えです。
理不尽は前提条件である
多くの人は「世界は公平であるべきだ」と考えますが、現実はそうではありません。
社会の構造や運の要素はコントロールできず、そこには必ず理不尽が存在します。
理不尽を例外と捉えるのではなく、前提条件として受け入れることが、冷静な行動を可能にします。
抵抗よりも適応を選ぶ
理不尽に直面したとき、多くの人は強く反発します。
しかし、その抵抗は自分を消耗させるだけで、状況を変える力にはなりにくいのです。
むしろ、「この状況の中でできることは何か」と考える方が建設的です。
抵抗よりも適応を選ぶことが、次の一歩を踏み出すためのエネルギーになります。
自分の影響範囲に集中する
理不尽を完全に排除することは不可能ですが、自分の行動を変えることはできます。
たとえば、評価されない環境に不満を抱くよりも、学びを続けて新しい場に移る準備をする。
自分の影響範囲に集中することで、理不尽に翻弄されずに前進できるのです。
理不尽は例外ではなく、人生の一部です。
大切なのは、それを拒絶して消耗するのではなく、受け入れたうえで自分の行動を選び続けることです。
冷静に現実を受け止め、淡々と積み重ねる姿勢こそ「ゆるストイック」の実践です。
私たちもまた、理不尽を恐れず、ゆるストイックに生きましょう。
株式会社スペースデータ 代表取締役社長
1986年、福島県生まれ。早稲田大学在学中の2007年にIT企業を設立し、代表取締役に就任。ビッグデータ解析やオンライン決済の事業を立ち上げ、世界8ヵ国に展開する。2015年に20代で東証マザーズに上場。その後、2017年に宇宙開発を目的に株式会社スペースデータを創業。コロナ禍前にSNSから姿を消し、仮想現実と宇宙開発の専門家になる。今は、宇宙ステーションやロボット開発に携わり、JAXAや国連と協働している。米経済誌「Forbes」の30歳未満のアジアを代表する30人(Forbes 30 Under 30 Asia)に選出される。最新刊『ゆるストイック』(ダイヤモンド社)は8.5万部を突破した。
また、新しくYouTubeチャンネル「佐藤航陽の宇宙会議」https://youtube.com/@ka2aki86 をスタートさせた。