生産性のプロ、元マッキンゼーの勝間和代が、「家電(テクノロジー)」にはまった。なぜなら生産性を上げるには家電(テクノロジー)が一番の武器になることがわかったからだ。働く人は24時間の中で、仕事・子育て・掃除・料理をこなし、遊び、眠る。しかし多くの人は、本を読む時間もなく「もっと自分の時間がほしい」と嘆いている。そこで本連載では、家電歴40年、2000以上の家電を自腹で試した勝間和代氏による書、『仕事と人生を変える 勝間家電』の中から、家電(テクノロジー)を使って生産性を上げ自分の時間を取り戻す方法を紹介する。テクノロジーを使った「新知的生産術」。これを知らずに自分の時間は取り戻せない(構成/ダイヤモンド社・石塚理恵子)。

【いますぐ逃げて】あなたの給料を上げない「会社の正体」、だから上司の給料を超えられないのか!
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あなたの「仕事」と「給与」は見合っているか?

 私は願わくは、自身の労働生産性にしたがって、ある程度は出世ができる職場を選んでほしいと思っています。

 私が比較的米系の外資系をすすめているのは、生産性の高さがそのまま出世につながったり、ボーナスにつながる職場だからです。

あなたの会社は
生産性を上げれば出世できるか?

 これに対して、主な日本企業というのは、残念ながら、年功序列がしっかりしている上に、男性優位の構造が変わっていません。

 それに労働生産性で評価をするのではなく、その人がチームにいかに溶け込んだか場の空気を乱していないかといった「文化」で評価をしますので、労働生産性、すなわち仕事の効率や価値ではなかなか出世できないことが少なくない状況です。

労働時間を制限せよ

 こうした職場で働くときに大事なことは、労働の総量は増やさずに、労働生産性を上げて労働時間を制限すること。

 定時プラスせいぜい30分ぐらいを基本に、その範囲内で終えるようにしてください。

資本生産性で解決する

 30分をはみ出るものは、さまざまな形で仕事の整理を行ったり、工夫をしたりしながら「労働」で解決するのではなく、「資本生産性」や「仕組み」で解決することを推奨したいと思います。

 資本生産性 
「コンピューターをはじめとしたテクノロジーや機械などのモノを活用して」得られる付加価値をベースにしたもの

 労働生産性
「実際に人間が手や頭を動かして」得られる付加価値をベースにしたもの

 改めて知っておきたいことは、21世紀は「資本生産性」が8割9割を占めており、「労働生産性」はあくまで補助か、資本を生み出すために使われているということ。単純労働に頼っている限り、私たちの生産性は一向に上がりません。

あなた=会社・上司

 なにより気づいてほしいことは、あなたの生産性はあなたの上司の生産性、あなたの会社の生産性を超えることは「基本的にない」ということ。

テクノロジー(家電)を活用しよう

 だからこそ、もしあなたが生産性を高めて自分の時間を確保したいと思うなら、どんどん新しい仕事環境を探した方がいいですし、現在の環境の中で頑張るならば、割り切って「資本生産性」を存分に高め、できる限り労働時間を短くする方向に舵を切った方がいいでしょう。

 そのためにこの本でこれから説明していくような、さまざまな家電テクノロジー時短に関するアイデアをぜひ取り入れてみてください。

(本稿は『仕事と人生を変える 勝間家電』からの編集記事です。)