生産性のプロ、元マッキンゼーの勝間和代が、「家電(テクノロジー)」にはまった。なぜなら生産性を上げるには家電(テクノロジー)が一番の武器になることがわかったからだ。働く人は24時間の中で、仕事・子育て・掃除・料理をこなし、遊び、眠る。だから多くの人は、本を読む時間もなく「もっと自分の時間がほしい」と嘆いている。そこで本連載では、家電歴40年、2000以上の家電を自腹で試した勝間和代氏によるまもなく発売の本、『仕事と人生を変える 勝間家電』の中から、家電(テクノロジー)を使って生産性を上げ自分の時間を取り戻す方法を紹介する。テクノロジーを使った「新知的生産術」。これを知らずに自分の時間は取り戻せない(構成/ダイヤモンド社・石塚理恵子)。

「仕事ができる人」と「できない人」を分けるたった一つの決定的な違い――自分のせいじゃなかったのか!
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「仕事ができない」はあなたのせいじゃない

 仕事の提案をしたり、手順の改革をしたり、システムの導入をしたり。

 そんな権限があなたにあれば、仕事の生産性を上げることはさほど難しくありません。

権限はある? ない?

 でも、あなたの会社でそのようなことが許されていなかったり、あなたにそのような権限がない場合には、積極的に職場を変えることもおすすめしたいと思います。

あなたの職場はAIを活用しているか?

 生成AIの活用についても、学習機能をオフにするというオプションを使ったり、社内サーバーを立ち上げたりすれば、どんな企業でも、ある程度これを活用することが可能なはずです。

 でも、多くの会社は情報漏洩を恐れて生成AIそのものを使わないようにしています。

転職も視野に入れるべき

 そのような頭の固い職場に属している限りにおいては、生成AIを使える職場に抜かされてしまって未来がないので、さっさと転職したり、場合によっては、独立して事業をはじめるのがおすすめです。

無理ゲーになっていないか?

 どれほどあなたが優秀だったとしても、上手に資本生産性を使えない職場においては、いつまでたってもあなたは「労働の奴隷」になってしまいます。

 ※資本生産性
「コンピューターをはじめとしたテクノロジーや機械などのモノを活用して」得られる付加価値をベースにしたもの

仕事は「コスパ」で考える

 上司や株主があなたの労働生産性や資本生産性を搾取する職場であれば、なおさら力を尽くしてはいけません。

 一定の時間内でそこそこ、上位25%に入るぐらいの成績を収めていれば、大した問題は起きませんので、その中で自分の労働時間や会社にかける労力をいかに削減するかを考えることが重要です。

「余った時間」でやるべきことは?

 その結果、手に入れた余力で「転職先」を探したり、「独立」の手段を考えたり、「資格試験」を検討したり、あるいは「学歴ロンダリング」を検討したりと、その枠組みから抜け出す方法を考えることに費やしてほしいと思います。

逃げ出すために生産性を上げる

 私がある程度、ビジネス英語を身につけ、日本の文化の檻から抜け出た方がいいと言っているのは、「生産性とは関係ないところで評価される世界」(年功序列や男性優位、チームにいかに溶け込んだか、場の空気を乱していないかといった「文化」で評価される世界)から逃げ出すためです。

 外資系も含め、生産性で評価されるところに逃げ出せたり、生産性にしっかり投資をしてくれるような会社や上司との関係性があれば、私たちは長時間労働から逃れられます。

あなた=会社・上司

 なにより気づいてほしいことは、あなたの生産性はあなたの上司の生産性、あなたの会社の生産性を超えることは「基本的にない」ということ。

テクノロジー(家電)がキー

 だからこそ、もしあなたが生産性を高めて自分の時間を確保したいと思うなら、どんどん新しい仕事環境を探した方がいい。

 もしくは現在の環境の中で頑張るならば、割り切って「資本生産性」を存分に高め、できる限り労働時間を短くする方向に舵を切った方がいいでしょう。

 そのためにこの本でこれから説明していくような、さまざまな家電テクノロジー時短に関するアイデアをぜひ取り入れてみてください。

(本稿は『仕事と人生を変える 勝間家電』からの編集記事です。)