ドナルド・トランプ米大統領が連邦準備制度理事会(FRB)のリサ・クック理事の解任を図っている件で、存命の元FRB議長全員がクック氏の続投を認めるよう連邦最高裁判所に求めた。元FRBトップ3人をはじめとする著名な元経済政策当局者が25日、中銀の独立性強化を訴える意見陳述書を最高裁に提出した。当事者でない第三者が法廷に提出するこの「アミカス・クリエ意見書」は、クック理事の解任を巡る訴訟が続く中で解任を許せば、連邦議会が90年前に確立した政府からの独立性という保護策が台無しになると警鐘を鳴らした。また、目先の政治情勢を考慮せずに中銀が政策金利を設定することで、物価上昇率が下がり、長期金利の低下を実現してきたとの研究を例に挙げた。