余計なものを手放して、もっと自分らしく楽しく生きたい。そう願う人にぜひ手に取ってほしいのが、『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』クルベウ著/藤田麗子訳)だ。「1ページ目から涙が出た」「すべての文章が刺さった」「大切な人にプレゼントしたい」といった声が続々と寄せられている本書。今回は本書から「別れるべきか悩んでいるとき」に心の支えになるヒントをご紹介します。(構成/ダイヤモンド社・林えり)

もう別れたほうがいい? 好きな相手でも離れるべきタイミングとはPhoto: Adobe Stock

「好きなのに苦しい」と感じる瞬間

「好きなはずなのに、なんだかつらい」
「別れるべきか、このまま関係を続けるべきか…」

恋人や伴侶のことが好きだと、「相手の態度が冷たい」「昔のように大事にされていない気がする」と思っても、なかなか別れる決断ができないものです。

今回は『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』から「パートナーと別れるべきかどうか迷ったとき」に役立つヒントをご紹介します。

大切な相手でも別れたほうがいいタイミングとは?

本書では、恋人と別れるべきか悩んでいる娘に、母親が次のようにアドバイスする場面があります。

「大切であっても別れなきゃいけない相手もいる。

その人がもう自分のことを好きじゃなかったり
もしくは好きだという気持ちがあったとしても、
あなたはこれ以上会いたくないと感じるとき。

そんな気持ちになるのは
その人にとても傷つけられたからかもしれない。

たくさんの傷を負うと、いくら好きだった人でも
遠ざけたくなるし、できるかぎり避けたくなる。

好きだという気持ちが大きかったぶん、大切な人だったからこそ
自分にとって大きな傷や痛みになってしまうの。」
――『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』より

「大事にされていない」と薄々感じているのに、その思いに蓋をしていると、だんだんと「相手に依存しているような感覚」になります。

そうなると、自分らしくいられず、楽しい気分よりも傷つくことが多くなってしまうのです。

「傷つけられること」が日常的になっていませんか?

「誰かと付き合っていて、傷つくことが多いなら
それは別れてもいいタイミングよ。
傷つけられても耐えながら、
愛しているからという理由でずっと一緒にいるのは
この先の長い人生を考えると、賢い選択とは言えないから。」

――『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』より

「もしかしてあの子のことが好きなのかな? でも、気にしないふりをして我慢しよう」
「大事にされていないのはしんどいけど、別れたくないから耐えよう」

このようにして、心に小さな傷を積み重ねてしまうと、やがて取り返しのつかない大きな痛みに変わり、自分に対する自信も根こそぎ取られてしまいます。

別れるかどうか見極める「ポイント」とは?

「別れを決める前に考えてみてね。
その人はあなたにとって大切な人なのか、
それとも、大切だけど深い傷を与え続ける人なのか。」

――『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』より

「彼は忙しいから連絡が遅いだけ」
「疲れているから機嫌が悪いだけ」

このように相手の行動を、無理やりポジティブに考えようとすることはありませんか。

もし、相手の行動によって、あなたがひどく傷ついているのであれば、それは離れたほうがいいタイミングかもしれません。

「つらい」という自分の感覚に正直になることが、関係を見極める第一歩です。

あなたには「自分が思っているよりもずっと大きな価値」がある

別れはつらい選択です。

でも「自分が傷つくだけだから、これ以上一緒にいない」と決めることも、あなた自身を守る立派な愛の形です。

『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』にはこんな言葉が綴られています。

「あなたには、自分が思っているよりもずっと大きな価値がある。傷つけられることなく愛される人よ」

恋愛に迷ったときは、この言葉をぜひ思い出してみてください。

(本稿は『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』を元に作成しました)