自分で資産を運用している人なら誰でも、それがいかに悩ましいことか理解できるだろう。5個も6個もあるアプリとそれぞれのログイン情報。投資は退職金口座に課税口座、勤め先が提供する確定拠出年金(401k)、年金基金とばらばらだ。株式に債券、現金にどれだけ配分しているかを把握するのさえ大変なのに、適切な資産配分を選び、定期的にリバランスすることなど骨が折れるのは言うまでもない。多くの人がこの複雑な作業を軽減するためにアドバイザーに報酬を支払っている。だが近い将来、AIアシスタントがそうした作業の多くを代行してくれるかもしれない。ウォール街が常にテクノロジーによって自己革新を続けてきたことを十分に理解しているテックや金融業界はいま、多額の資金を投じて新たなAIツールを手に入れようとしている。エージェントAIが人間の代わりに複数の口座を横断して作業できることにもはや疑問の余地はなく、問題はいつ実現するかだ。業界幹部はこの点でおおむね意見が一致している。
AIエージェント、個人の投資も代行する時代へ
AIはこれまでのテクノロジーがなしえなかった形で、ウォール街と個人の投資を変えようとしている
特集
あなたにおすすめ