その結果、対象者の66%にトイレでスマホを使用する習慣があり、痔の有病率は43%であることが明らかになった。トイレでのスマホ使用の内容は、ニュース閲覧(54.3%)とSNS(44.4%)が特に多かった。

 トイレでのスマホ使用習慣がある人は、ない人に比べて年齢が有意に若く(平均年齢55.4歳対62.1歳、P=0.001)、トイレでの滞在時間も有意に長く、1回当たり5分以上滞在する人の割合は、前者で37.3%に上ったのに対し、後者では7.1%にとどまっていた(P=0.006)。

 さらに、年齢、性別、BMI、運動習慣、排便時のいきみ、食物繊維の摂取量を調整して解析しても、トイレでのスマホ使用は痔の発症リスクを46%増加させることが示された(調整オッズ比1.46、P=0.044)。

スマホをスクロールしていると
簡単に時間を忘れてしまう

 Pasricha氏は、「スマホをスクロールしていると、信じられないほど簡単に時間を忘れてしまう。人気アプリは、まさにそのためだけに設計されているのだ。しかし、スマホに気を取られて便座に座っている時間が長くなると、痔の発症リスクが高まる可能性がある」と話す。

 さらにPasricha氏は、「スマホをトイレの中に持ち込まず、排便は数分以内に済ませるように心がけるべきだ。トイレでの滞在時間がもっと長い人は、本当に排便自体に時間がかかったのか、それとも他のことに気を取られていたからなのかを自問してみてほしい」と助言している。(HealthDay News 2025年9月5日)

https://www.healthday.com/health-news/digestive-system/scrolling-on-the-toilet-increases-risk-of-hemorrhoids-study-says

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