
「中途採用した人材にできるだけ早く活躍してほしい」と感じているリーダーは多いだろう。新しい環境ですぐに実力を発揮できる人には共通点がある。そして、その能力を持った人材なのか見極めるにはコツがあるのだ。(山田進太郎D&I財団COO 石倉秀明)
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転職後すぐ活躍できる人材の
決定的な特徴とは?
前回に引き続き、面接についての話をしていこうと思う。
筆者は起業する直前の会社で新卒採用・中途採用の責任者を務めていたことに加え、起業後も面接官を務め、計数千人を超える面接を経験してきた。
さらにそこから入社した後の評価なども行う中で、入社後にすぐ実力を発揮してくれる人、今までと違う業界や職種からの転職でも入社後すぐに活躍できるようになる人には共通点があることに気づいた。
その共通点とは何か。
結論を言ってしまえば、それは「経験したことをスキルに変える能力の高さ」だ。
これは同じ仕事を経験した場合に、他の人に比べてコツを掴むのが早かったり、次からはこちらが指示をしなくても自分でできるようになったりする能力が高いということだ。
皆さんの周囲を見回してほしい。例えば、同じ営業職を1年経験している2人がいるとする。
一人は今の仕事は問題なくできるものの、新しい商材を販売することになったり、売り方が変わったりする場合に、毎回ロープレや上司の同行などが必要で、なかなか自分でコツを掴むのに時間がかかる。
もう一人は、教えなくても勝手に自分で新しい商材の売り方などを考えることができ、それを実施して結果につなげる。
この後者の人こそが、経験したことを自分の「スキル」に変えることができている人だといえる。
経験とスキルの違いはわかりにくいが、経験は「やったことそのもの」で、スキルは「経験を通してできるようになったこと」だと筆者は定義している。
経験をスキルに変換する能力が高ければ、「少し経験しただけで自分のものにしてしまう」ので、新しい環境になったとしてもすぐに結果を出すことができるのだ。
そのような人材であれば、「ぜひともわが社に欲しい」とどんな企業でも思うはずだ。
では、そういった人材を面接で見極めるにはどうしたらいいのか。