やる気が起きない。何をしても心が動かず、今後のことを考えるのもつらい。そんな状態になると、「ここからずっと抜け出せないんじゃないか」と不安になるものです。そんなときに寄り添ってくれるのが、『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』(クルベウ著/藤田麗子訳)だ。「1ページ読んだだけで泣いた」「心が救われる気持ちになった」など共感と絶賛の声が寄せられる1冊。本書には、人生の停滞感や心の重さに共感し、前を向く力をくれる言葉がちりばめられている。今回は特別に、本書の中から「やる気が起きないとき」に効く3つのヒントを紹介する。(構成:ダイヤモンド社・林えり)

やる気が起きないとき、どうすればいい?
朝起きると体が重い。やらなきゃいけないことが頭に浮かぶのに、まったくやる気が起きない。
「ずっとやる気が戻らなかったらどうしよう」と焦ると、さらに気持ちは沈んでいきます。
今回は、『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』から、無気力なときに心を回復するヒントを3つ紹介します。
①将来のことを心配しすぎない
無気力になると「この状態がずっと続く」と感じてしまいがちです。でも、それはただの「錯覚」です。
今のつまらない人生がこれからも同じように続いていく気がするせいなの。」
「未来が今と変わらないなんてことはないわ。
まったく同じ日はないの。」
――『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』より
未来は、いま想像しているよりもずっと不確かで、想定外のことがたくさん起こります。
想像しているより、はるかにいいことが起きる可能性もあるのです。
だから、将来のことを心配すぎないで大丈夫。
「無気力な日もあるよね」と、どんと構えて過ごすぐらいでちょうどいいのです。
②無気力は「充電」のサイン。ゆっくり休むべし
やる気が出ないとき、つい「怠けている」と自分を責めてしまう人は多いでしょう。
でも、心と体のエネルギーには限界があります。
「無気力さがやってくるのは、新しい力を出すための時間が必要だから」
――『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』より
無気力は「力がなくなった」状態ではなく、「次の一歩に向けて力をためている」状態。
無理に走り出すのではなく、安心して止まっていい時間です。
③急ぎすぎない。自分のペースで生きる
自分のペースではなく、他人のペースに合わせて生きようとするほど、息苦しくなります。がんばることそのものがつらくなってしまうのです。
私は焦りすぎて、うまくやらなきゃという気持ちにとらわれて、すごく多くのことを一気に解決しようとしていたんだ。
たくさんのことを成し遂げなきゃいけないと思っていたんだな、って。」
――『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』より
本書では、そんながんばりすぎる人に目標を減らして、肩の力を抜いて生きることを教えてくれます。
やる気が出ないなら、今はちょっとスピードを落とせばいいの。」
――『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』より
「完璧」を目指さなくていい。
少しずつ、自分の歩幅で前に進めばいい。
焦らなくても、ちゃんと道は続いています。
やる気が起きない日は、自分の心に寄り添おう
やる気が出ない日は、誰にでもあります。
それは「ダメな自分」の証拠ではなく、「エネルギーを使い切ったサイン」です。
そんな日は無理にがんばらなくていい。
「少し立ち止まる時間」が、あなたを次のステージに連れていってくれるはずです。
(本稿は『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』を元に作成しました)