イスラム組織ハマスの指導者、ハリル・アル・ハイヤ氏がドナルド・トランプ米大統領のガザ和平案の内容を初めて把握した時、即座の反応は「拒否」だった。同案は具体的な戦争終結保証がほとんどないままハマスの武装解除を求めるものだった。イスラエルが大幅に修正し、カタールの首相とエジプトの情報機関トップがハマスに提示したこの案は、ハイヤ氏が期待していたものとは全く違って見えたと、協議内容に詳しい関係者らは述べた。イスラエルが約1カ月前にカタールで行った大胆な攻撃の標的となったハイヤ氏は2人に対し、戦争終結に関する強制力のある保証を得られるまでイスラエル人人質を解放しないと伝えた。だがその2日後、ハマスはアラブ諸国の仲介者らに「受諾」する意向を伝えた。条件は変わっていなかった。ハマスに対する圧力が変わったのだった。