ロサンゼルス・ドジャースが山本由伸を日本から南カリフォルニアに誘い出すために3億2500万ドル(当時のレートで約463億円)の契約を結んだ時、同球団が完全に狂ったのではないかと疑うのは当然のことだった。山本は米国の野球で1イニングもプレーしたことがなかった。それにもかかわらずドジャースは、投手として史上最高額となる12年間の保証契約を結ぶという途方もない決断を下した。山本がドジャースの目に留まった理由を実証するのに、わずか2年しかかからなかった。今シーズン、野球界でトップクラスの先発投手としての地位を確立した。しかも山本は今月、自らがもっと偉大な、ドジャースがあれだけの大枚をはたいた時には予測できなかった投手であることを証明した。エースになったのだ。