いま成人の3人に1人かかっている脂肪肝! 専門医として40年以上肝臓を治療する医師が提案する解決法が、『肝臓専門医が教える脂肪肝が気になる人の魔法のスープ』(ダイヤモンド社)。脂肪肝に自覚症状はないものの、ダイエットや筋トレの効果が下がったり、疲れがとれない原因に。でも大丈夫! 肝臓は再生能力が非常に高いので、肝臓の脂肪を落とし、代謝、解毒、免疫をパワーアップすることで、さまざまな症状を遠ざけて、なりたい体を実現します。
Photo: Adobe Stock
筋力アップ&骨が強くなる!
「脂肪肝」の患者さんの多くは、糖質だけでおなかいっぱいにしていることが多く、たんぱく質が不足しがちです。多少とっていても、そもそも肝機能が弱っているため、たんぱく質がうまく使われず、筋力は落ちやすくなります。筋力が落ちるとエネルギーを燃焼する力が弱くなり、体が冷える、太る、だるいなどの不調を招きます。
たんぱく質はとり過ぎても問題なし
たんぱく質は体重60kgの人なら1日60gが目安。豚ロース肉なら約300g、鶏むね肉なら240gですが、日本人はたんぱく質が不足している人が多く、とり過ぎるくらいで問題なし。糖質を減らす分を、たんぱく質で補うと、おなかもすきません。
そして、たんぱく質はとり方にコツがあります。キーワードは「たんぱく質ファースト」。おなかがふくれる前に十分なたんぱく質をとってください。そのあとで食物繊維が豊富な野菜、最後に主食という順番にすると、無理なく糖質摂取量を減らせます。
ところで皆さんは、筋肉量を増やす働きをもつ「アルブミン」というたんぱく質をご存じですか。このアルブミンは、肝臓で作られます。ということは肝臓が健康になれば、アルブミンが十分に合成され、筋肉を増やすパワーがアップするわけです。
筋力をアップしたいなら、適度な運動も大切です。全身の筋肉の約7割が集中する下半身の筋肉を意識して、ほどよい運動を続けてみてください。大股歩き、早足歩きから始めてもいいです。脂肪の燃焼も促され、健康で丈夫な体がよみがえります。
脂肪肝になると、骨を作るのに必要なビタミンDの活性化がうまくできなくて、カルシウムなど骨を作る栄養が十分に吸収できず、骨がスカスカになります。そして、ちょっとしたことで骨折しやすくなる骨粗しょう症リスクも高まります。特に閉経後の女性はエストロゲンという女性ホルモン減少の影響で骨密度が低下することがわかっているので、気に留めておいてください。
※本稿は『肝臓専門医が教える脂肪肝が気になる人の魔法のスープ』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。







