米国のスティーブ・デインズ上院議員(共和、モンタナ州)は3月、世界の二つの経済大国間の緊張した貿易関係を落ち着かせることを期待して、米国の最高経営責任者(CEO)グループと共に北京を訪問した。ドナルド・トランプ米大統領は数週間前、中国が合成麻薬フェンタニルの取引に関与しているとして、対中関税を20%引き上げた。1990年代に米日用品大手プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の幹部として中国本土と香港に6年間住んだ経験を持つデインズ氏は、事態を収拾する好機を見いだした。デインズ氏は訪問中、李強首相と共に、米国が中国に対するフェンタニル関税を引き下げる代わりに、中国政府が米国へのフェンタニル前駆体(この薬物製造の原料)の出荷を遮断する措置を講じるという合意の概要をまとめたと述べた。
米中貿易合意への長い道のり
トランプ政権は数カ月にわたり、フェンタニル関税の引き下げに消極的だった
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