筆者が垣間見たある技術はそのうち世界中に広がるかもしれない――米国を除いてだが。その技術とは中国のロボタクシー(無人の自動運転タクシー)だ。筆者が試乗した2社のロボタクシーのうち一つには、高級な座席が設置され、普通の自動車で助手席に当たる部分には十分な広さの荷物用のスペースがあった。車は人間の運転手なしで、二重駐車の車や法律に違反して方向転換をする車を避けながら、北京の通りをスムーズに進んだ。運転しているのがコンピュータープログラムであることをほとんど意識しなくなるのに時間はかからなかった。中国のロボタクシー技術と乗客体験は、全体としてはウェイモ――グーグルを傘下に置くアルファベットの子会社――が運行する米国の無人タクシーとそう変わらない。米国ではウェイモとイーロン・マスク氏のテスラが運行するロボタクシーが人々の関心を独占しているが、中国企業は国内市場で事業を構築しながら欧州や中東、東南アジアにも進出している。
中国ロボタクシーが世界進出、遅れる米ウェイモ
米国のロボタクシー会社は自国の市場を独占しているが、他国は中国の無人運転技術に期待を寄せている
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