ついに、『JUST KEEP BUYING』の続編『THE WEALTH LADDER 富の階段』が日本上陸。この世界的ベストセラーはスコット・ギャロウェイにも絶賛されている。今回はライターの照宮遼子氏に寄稿いただいた。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)

【負けない投資術】三流は「流行に乗る」、二流は「教科書通りにやる」。では一流は?Photo: Adobe Stock

「みんながやっている投資法」が
自分に合わない理由

SNSで見た投資法をマネして個別株を始めてみた。
だが、毎日の株価チェックが思った以上に苦痛だった。

知人は不動産投資で成功しているが、大きな借金を背負うのは怖い。
仮想通貨も気になるが、あの激しい値動きに耐えられる自信はない。

結局、どれが正解なのか。
いっそのこと、投資セミナーで一から学んだほうがいいのか。

情報はあふれているのに、自分にとっての正解が見つからない。
投資を始めても続かず、また別の方法を試しては挫折する。

そんなループを繰り返している人は、実は多いのではないだろうか。

世界的ベストセラーの教え

14か国以上で翻訳されている世界的ベストセラー『THE WEALTH LADDER 富の階段』の著者ニック・マジューリはこう述べている。

重要なのは、自分に合った投資法を見つけることだ。
――『THE WEALTH LADDER 富の階段』(P.179)より

本書によると、投資法にはそれぞれ向き不向きがあり、
どんなに優れた手法でも、自分に合わなければ続かないという。

頻繁にチェックするのが好きな人もいれば、放置するほうが向いている人もいる。
リスクに強い人もいれば、安定を求める人もいる。

万能な投資法などなく、大切なのは「自分はどのタイプか」を知ることだ。

三流、二流、一流、
一体全体、何がどう違う?

三流は「流行に乗り」、二流は「教科書通りにやる」。
そして、一流は「自分の性格や状況に合った投資法を選ぶ」のだ。

銘柄選びや市場分析を楽しめるなら「個別株」。
手間をかけずにコツコツ増やしたいなら「インデックス」。
目に見える実物資産に安心感を求めるなら「不動産」。

それぞれの投資法には長所と短所があるが、大切なのは自分が続けられるかどうかだ。
自分のペースで続けられる方法を選べば、投資は苦痛ではなく、生活の一部になっていく。

本書を読んで気づいたのは、投資において最も難しいのは選択する勇気だということ。

なぜなら、自分に合った方法を選ぶには、流行や他人の意見に流されず、自分と向き合わなければならないからだ。

だからこそ、自分の性格や価値観を理解することが何より重要になる。

本当に必要なのは、正解を導き出すことではなく、自分の基準を決めること。
自分に合った投資を選ぶことは、単なるお金の話ではなく、自分の生き方を選ぶことなのかもしれない。

本書を通じて、「富の階段」を登ることは、自分の軸を見つける旅でもあるのだと改めて考えさせられた。

(本稿は、『THE WEALTH LADDER 富の階段』に関する特別投稿です。)