知識が「つながる」瞬間、勉強は楽しくなる
この「抽象」と「具体」の往復運動を習慣にすると、脳内で劇的な変化が起こります。これまでバラバラの「点」として暗記するしかなかった知識が、「要するに(上)」という視点を持った瞬間に「線」としてつながり始めるのです。
歴史も、数学も、理科も、実は同じ構造で理解できることに気づくでしょう。「あ、これはあの話の具体例(下)だ」「この現象をまとめていうと(上)、あの法則になる」――この感覚こそが、「勉強がわかる」という実感であり、知的な楽しさの源泉です。
応用問題や「初見の問題」が怖くなくなる
テストで最も差がつくのは、教科書通りの暗記問題ではなく、「応用問題」や「初めて見る形式の問題」です。なぜ多くの人がそれらを苦手とするのか? それは、「下の言い換え(具体例)」の暗記だけで止まっているからです。
「上の言い換え(本質)」を理解していれば、問題の見た目が変わっても動じません。「この問題が問いたいのは、要するに何なのか?」と本質(上)を見抜き、自分の知識(下)と照らし合わせることができます。
この思考法は、入試はもちろん、答えのない問題に立ち向かうための最強の武器となります。
学習効率が劇的にアップする「思考のOS」
はっきり言って、このクセを身につけると学習のコストパフォーマンス(効率)が飛躍的に向上します。
「下(具体例)」を無限に暗記しようとするのは、ザルで水をすくうようなものです。しかし、「上(抽象)」という「まとめ」の器を持っていれば、新しい知識(具体例)は面白いようにその器に収まっていきます。
「抽象」と「具体」の往復運動は、頭脳というOS(オペレーティングシステム)そのものをバージョンアップさせ、あらゆる情報の処理速度を速めることに他なりません。
「伝える力」が磨かれ、一生の財産になる
そして、この力はペーパーテストのためだけのものではありません。レポートや論文を書くとき、人前でプレゼンテーションをするとき、あるいは友人と雑談するときでさえ、「伝える力」として真価を発揮します。
「たとえば、こんな事例がありました(下)」
相手が理解しやすいように「まとめ」と「具体例」を自在に使いこなせる人は、あらゆる場面で信頼されます。この「知的なクセ」を身につけることは、将来にとって最も価値のある投資の一つになるでしょう。
※本稿は、『成績アップは「国語」で決まる! 偏差値45からの東大合格「完全独学★勉強法」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。









