ランチで新人の頼んだメニューが最初に来た→先に食べようとした新人を部下が注意、上司としては気にせず食べてほしい…何と言うべき?写真はイメージです Photo:PIXTA

言葉は頼もしいパートナー。あなたに力や勇気や幸せを与えてくれます。「大人の言い換え力」に磨きをかけて、日常のピンチを華麗に切り抜けたり、果敢に立ち向かったりしましょう!(クイズ制作/石原壮一郎)

クイズ

 部下2人(新人と社会人3年目)とファミレスでランチミーティング。

 3人が別々のメニューを頼んだら、部下2人の食事が先に運ばれて、自分の分はなかなか来なかった。

 新人が「お先にいただきます」と言って食べようとしたら、新人の先輩にあたる社会人3年目が「おい、上司より先に食べるヤツがあるか!」と注意した。むしろさっさと食べ始めてほしいが、どうする?

(A)先輩側の顔も立てて「まあ、好きにすればいいよ」とあいまいに告げる
(B)「ごめんごめん。『先に食べて』と言わなかった俺が悪かった」と謝る
(C)「冷めないうちに先に食べてくれるほうがうれしいよ」と先輩を制する

正解は……

B

× (A)先輩側の顔も立てて「まあ、好きにすればいいよ」と曖昧に告げる
◎ (B)「ごめんごめん。『先に食べて』と言わなかった俺が悪かった」と謝る
△ (C)「冷めないうちに先に食べてくれるほうがうれしいよ」と先輩を制する

解説

 上司と新人は「運ばれてきた順に食べ始めればいい」という考えのようです。しかし、社会人3年目の先輩側はそうではありませんでした。「目上の人より先に食べ始めるのは失礼」と思っているようです。もしかしたら、上司に対する一種のおべっかだったかもしれません。

 たしかに微妙に迷う場面だけに、上司から「先に食べて」と言うべきでした。ここはBのように謝って、人としての柔軟性や上司としての懐の深さを示しましょう。「お先にと言える○○君はエライね」と積極的に自分の意志を示す勇気をホメれば、さらに完璧。

 Aだと新人も先輩も何が正解かわからなくて、身動きできなくなります。Cでもいいんですが、「新人の無作法を特別に許してあげている」ように聞こえるかもしれません。

石原壮一郎・コラムニストのプロフィール