レアアース磁石はEVや風力タービンなどに広く使用されている欧州は世界のレアアース(希土類)市場における地位確立を目指しており、ロシアとの国境にある新たな施設がその第一歩となる。かつてロシア帝国の繊維産業の中心地だったエストニア北東部ナルバ市は今、電気自動車(EV)や風力タービンに必要なレアアース磁石を生産する欧州最大の工場を擁している。これは、中国が全工程を支配する世界のサプライチェーン(供給網)で足がかりを確保しようとする、欧州の取り組みの一環だ。カナダのネオ・パフォーマンス・マテリアルズが建設し、欧州連合(EU)が資金の一部を提供したこの工場は、来年からドイツの自動車部品サプライヤー、ロバート・ボッシュなどの企業への商業出荷を開始する予定だ。