「医者だから直腸がんに気づかなかった?」…現役医師が悔やむ“知識の罠”
働きながら株で資産50億円を築いた“本当に儲かる3つの投資術”を初公開――余命宣告を受けた医師 兼 個人投資家の父が愛娘に捧げる著書『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』(ダイヤモンド社)。4度の手術を経て、49歳で肺と肝臓へのがん転移が判明。主治医からは「50歳は迎えられても51歳はわからない」と宣告された著者が、働きながら50万円を50億円に増やした投資法を愛娘に向けて全力指南。再現性の高い3つの投資法をマスターすれば、忙しく働きながらも「一生困らないお金」を稼げるようになる。「人生の集大成として、出し惜しみ無しで、魂を込めて書きました」(著者より)。
※本稿は『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。
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49歳、現役医師に突きつけられた「死の期限」
49歳のとき“がんの転移”が見つかった。
主治医からは「50歳は迎えられても、51歳はわからない」と余命宣告を受けた。
「医者だからこそ」気づけなかった身体のSOS
僕は医者(麻酔科医)だ。「医者なのに直腸がんのステージ4になるまで気づかなかったの?」と思うかもしれない。
でも僕にいわせれば、医者だからこそステージ4になるまで気づかなかった。
医学的根拠が裏目に出た「99%は痔」という過信
大腸がん・直腸がんは、早期の段階では自覚症状がほとんどない。進行すると「血便」などの症状が現れるから、普通の人であればそこで病院にいくだろう。
でも僕は医者として、「大腸がん・直腸がんの罹患率は40歳代から増え始め、60歳代から顕著に増え始める」と知っていた。
たまに血便が出ていたけど、普通に考えれば99%以上の確率で「痔」による血便だろうと放置していたんだ。
1000の手術経験が生じさせた「致命的な油断」
麻酔科医として、僕は1000例くらいの大腸がん・直腸がん患者のオペに立ち会ってきたけれど、40代の患者は誰もいなかったという油断もあった。



