医師が気づいた「働いて稼ぐ限界」
働きながら株で資産50億円を築いた“本当に儲かる3つの投資術”を初公開――余命宣告を受けた医師 兼 個人投資家の父が愛娘に捧げる著書『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』(ダイヤモンド社)。4度の手術を経て、49歳で肺と肝臓へのがん転移が判明。主治医からは「50歳は迎えられても51歳はわからない」と宣告された著者が、働きながら50万円を50億円に増やした投資法を愛娘に向けて全力指南。再現性の高い3つの投資法をマスターすれば、忙しく働きながらも「一生困らないお金」を稼げるようになる。「人生の集大成として、出し惜しみ無しで、魂を込めて書きました」(著者より)。
※本稿は『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。
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副院長になってみたものの…
知人から「病院を立ち上げるので、副院長になってほしい」というオファーを受け、面白そうだし渡りに船だと思って、その話を受けたものの、意見が対立してしまった。
それで結局、病院の副院長の職を辞して、僕は「ボルダリングジム」の開設にチャレンジした。ボルダリングジムというのは、大きな岩や壁面を自分の手足で登る「ボルダリング」を岩場を模した壁で、安全に楽しむことができる施設のことだ。
医者からジム経営へ? 意外な転身のきっかけ
唐突すぎて、「なんでボルダリングジム?」と思ったことだろう。これもきっかけは株。趣味がボルダリングというわけでもなかった。
実はリーマンショックで資産を減らしたとき、「どれだけ頑張っても、自分が働いてお金を稼ぐのには限界がある」と思った僕は、「不動産投資」にも手を出していた。
そして不動産投資用の物件を探していたとき、「1階がボルダリングジム、2階がアパート」というちょっと変わった物件に巡り合い、「これは面白い!」と興味を抱いた。
一度は見送った夢、再び
とはいえ、いきなり父さんが「ボルダリングジムを経営する!」なんていったら、どんな家族もビックリするだろう。
案の定、そのときは君たちの母さんの理解を得られなくて、その物件は見送った。でもその後、「やっぱりボルダリングジム経営をやってみたい」という思いが高じて、チャレンジしてみることにしたんだ。
紆余曲折の末、「日本一」のジムが誕生
所管の役所の職員ともめるなど紆余曲折はありつつも、2018年にボルダリングジムを開設した。それはけっこう大規模で、僕自身は「日本一のボルダリングジム」だと思っている。
実際にボルダリングの日本代表選手がウチのジムに練習に訪れるし、大きな大会が開催されることもある。
おかげさまで一般のお客さんがたくさん利用してくれて繁盛し、医療とは違う形で少しだけ社会貢献ができているんじゃないかと、ささやかな誇りを抱いている。
週1日の「ドクターX」として
ジムの開設と並行して、フリーランスの麻酔科医として、週1日だけ復帰することにした。
テレビ朝日系の人気ドラマ『ドクターX~外科医・大門未知子~』に、俳優・内田有紀が演じる「城之内博美」というフリーランスの麻酔科医が登場するけれど、それなりに病院からの需要があるんだ。
規模が大きくない病院だと、毎日オペ(手術)があるわけではないから、常勤の麻酔科医はいらない。そこで、フリーランスの麻酔科医が重宝されるわけだ。



