米連邦地裁は20日、首都ワシントンでの犯罪対策としてドナルド・トランプ大統領が現地に州兵を派遣したことについて、複数の法律に違反していたと判断した。この中にはコロンビア特別区の自治権を連邦議会が認めた1973年の法律などが含まれる。ジア・コブ連邦地裁判事はワシントンでの法執行の任務に関し、連邦議会がミュリエル・バウザー市長(民主)にその権限を付与していると指摘。こうした任務のためにトランプ氏は州兵をワシントンに派遣できないと述べた。判事はまた、トランプ氏には、州兵を他州からワシントンに派遣する権限がないと指摘した。コブ判事は「本質的に、議会は特別区に自治権を与えている」とし、トランプ氏が特別区の指導者の同意なしに州兵を派遣したことで「その権利が侵害されている」と述べた。