「部下やメンバーに仕事を任せられるようになった」
「同期より先に出世することができた」
そんな感想が届いているのが、安藤広大氏の著書『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』『パーフェクトな意思決定』シリーズ四部作だ。これまで4500社以上の導入実績があるマネジメント法「識学」をもとに、ビジネスの現場で「数字に強くなれる」「仕組みで解決できる」という思考法を授ける本シリーズは、さまざまな企業・業界・個人から圧倒的な支持を集めている。この連載では、全ビジネスパーソンに必須の「リーダーシップ」のあり方について指南する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)
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「出世できない人」ができないこと
「出世できない人」には、いくつかの共通点がありますが、その中でも決定的な特徴があります。
それは、「ルールを嫌がること」です。
一見すると、自由で柔軟な発想を持っているように見えるかもしれません。
しかし実際には、ルールを避ける人ほど、組織の中で成果を出せず、評価されにくいのです。
ルールを「束縛」と捉えてしまう人
『リーダーの仮面』という本では、次のように書きました。
しかし、ルールを守る側の人にとって、適切なルールがあるほうが楽なはずです。
――『リーダーの仮面』より
ルールを「縛られるもの」と考えてしまう人は、仕事においても同じ発想を持ち込みます。
「自由にやらせてほしい」「細かく決められるのは嫌だ」と言いながら、結局は成果が安定しない。
なぜなら、ルールがない状態とは、「すべて自分で判断し続けなければならない状態」だからです。
これは想像以上に負荷が高く、多くの人にとっては再現性の低い働き方になります。
ルールは「自由にするため」に存在する
たとえば、次のような違いを考えてみてください。
「なんでもいいから興味のあることを自由に研究して発表しましょう」
「画用紙1枚に好きなものを描きましょう」
このような課題を与えられたことがないでしょうか。
どうでしょう。とてもストレスを感じたはずです。
では、次のような課題に変えればどうでしょう。
「好きな生き物を1種類選び、研究して発表してください」
「最初に画用紙の真ん中に大きな丸を描いてください。そこから連想したものを自由に描いてください」
それぞれ、「生き物」「大きな丸」というルールを追加するだけで、かなりストレスは軽減されるはずです。
――『リーダーの仮面』より
このように、適切なルールがあることで、人はむしろ動きやすくなります。
ゼロから考える必要がなくなり、「その枠の中でどう工夫するか」に集中できるからです。
出世する人は、この構造を理解しています。
だからこそ、ルールを嫌うどころか、「どうすればチームが動きやすくなるか」という視点でルールを活用します。
出世する人は「ルールをつくる側」に回る
さらに重要なのは、ルールを守るだけでなく、「ルールを設計できるかどうか」です。
いま、外で道を歩いていて、交通ルールにストレスを感じている人はいないでしょう。たくさんのルールがあるけれど、車はスムーズに走れている。逆に交通ルールがなかったら、道路事情はめちゃくちゃになってしまいます。
――『リーダーの仮面』より
組織も同じです。
ルールがあるからこそ、人は迷わず動ける。
ルールがあるからこそ、無駄な衝突が減る。
ルールがあるからこそ、成果が安定する。
出世できない人は、ルールに文句を言う側にとどまります。
一方で、出世する人は、「どんなルールをつくればうまく回るか」を考える側に回るのです。
だから仮面を被りましょう
ルールを嫌う人は、自由を求めているように見えて、実は「再現性のない働き方」に逃げています。
その結果、成果が安定せず、評価も上がりません。
逆に、ルールを理解し、使いこなし、さらには設計できる人は、組織を動かす側に回ります。
それが、そのまま出世の差になります。
だからこそ、リーダーは仮面をかぶりましょう。
感情ではなく、ルールで組織を動かす。その視点を持つことが、次のステージへの第一歩です。
株式会社識学 代表取締役社長
1979年、大阪府生まれ。2002年、早稲田大学を卒業後、NTTドコモ、ジェイコムホールディングス、ジェイコム取締役営業副本部長を経験。プレイングマネジャーとして「成長しないチームの問題」に直面し悩んでいたときに「識学」に出合い、2013年に独立。多くの企業の業績アップに貢献した。2015年、株式会社識学を設立。わずか4年足らずで上場を果たし、これまで9年間で約4500社に識学メソッドが導入されている。著書にシリーズ累計185万部を突破した『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』(ダイヤモンド社)がある。『パーフェクトな意思決定』はシリーズ最新刊。










