仲良く公園を散歩する家族写真はイメージです Photo:PIXTA

以前、本連載で「真の富裕層は、実は幼少期からの英語教育をあまり重視していない」と述べた。では、彼らが子どもの教育でまず何よりも大切にすることとは何なのか。長年多くの富裕層をサポートしてきた執事だからこそ知る、富裕層の教育哲学についてお伝えする。(日本バトラー&コンシェルジュ代表取締役社長 新井直之)

英語教育は
「人間教育の延長」にある

 以前『ホンモノの富裕層がわが子を「幼少期から英語漬けにしない」たった1つの理由とは?』でもお伝えしたように、真の富裕層は、英語教育を単なる語学の習得とは考えていません。

 英語を学ぶとは、他国の文化や思想を理解することであり、他者を尊重し、世界の多様な価値観を受け入れる感性を養うことでもあります。そのため、英語の学びを「言葉の学習」ではなく、「人間教育の延長」として位置づけているのです。

 そういう意味でも、彼らはまず、子どもが自国の文化や精神的な土台をしっかりと理解することを優先します。

 その上で、異文化への理解を深める教育を重ねることで、言葉の表層を超えた真の国際教養を身につけさせるのです。