履歴書を持参する必要はなく
面接からおよそ2週間後、結果の連絡があった
笠原一郎『ディズニーキャストざわざわ日記』(三五館シンシャ)
キャストの収入が多くないことはわかっていたが、60歳からもらえる年金もある。なんとかなると考え、夢と希望を胸にディズニーキャストになろうと決意した。
キャスト募集に応募すると、面接を受けに舞浜にあるオリエンタルランドの本社に来るように指示された。履歴書を持参する必要はなく、本社で渡された所定の用紙に必要事項を記入した。パーテーションで区切られた席で採用担当者と一対一の面接があった。
その際に渡された用紙に「希望職種」を書く欄があり、あらかじめ検討して決めていた3つの職種を記入した。
面接からおよそ2週間後、面接結果の連絡*があった。
希望していた職種「カストーディアルキャスト」での採用だった。採用時、私は57歳だった。
就職活動
当時は、9月1日解禁、11月1日内定開始というスケジュールだった。残暑厳しい中、慣れないスーツを着て会社訪問に勤しんだ。
当時は、9月1日解禁、11月1日内定開始というスケジュールだった。残暑厳しい中、慣れないスーツを着て会社訪問に勤しんだ。
キリンビールから内定
私が中学生のとき、父は経営していた会社(土建業)の倒産という憂き目に遭った。その経験もあったためか、内定先を知らせると父は大いに喜んでくれた。
私が中学生のとき、父は経営していた会社(土建業)の倒産という憂き目に遭った。その経験もあったためか、内定先を知らせると父は大いに喜んでくれた。
あつれきが生じた
ただ、最後に配属された東京・田町での営業職はそれまでとは打って変わり、充実感を得られる日々であった。
ただ、最後に配属された東京・田町での営業職はそれまでとは打って変わり、充実感を得られる日々であった。
早期退職する道
このタイミングで退職するのが退職金の割り増しを考慮すると一番お得だった。同期の多くもそのように判断したようであった。嫌なこともあったが、人並みの生活をすることができたのも会社のおかげである。
このタイミングで退職するのが退職金の割り増しを考慮すると一番お得だった。同期の多くもそのように判断したようであった。嫌なこともあったが、人並みの生活をすることができたのも会社のおかげである。
面接結果の連絡
面接に行く前、私は予習としてディズニーについての関連本を何冊か読み込んでいた。それを見た妻は「生真面目ねえ」と笑っていた。採用を伝えると「私も応援してるから」と励まされた。
面接に行く前、私は予習としてディズニーについての関連本を何冊か読み込んでいた。それを見た妻は「生真面目ねえ」と笑っていた。採用を伝えると「私も応援してるから」と励まされた。







