社会的な「成功レール」の崩壊、どんどん不確実になる未来、SNSにあふれる他人の「キラキラ」…。そんな中で、自分の「やりたいこと」がわからず戸惑う人が、世代を問わず増えています。本連載は、『「やりたいこと」はなくてもいい。』(ダイヤモンド社刊)の著者・しずかみちこさんが、やりたいことを無理に探さなくても、日々が充実し、迷いがなくなり、自分らしい「道」が自然に見えてくる方法を紹介します。

目標を立てても「三日坊主」になる人が、見落としているたった1つのサインPhoto: Adobe Stock

成長を促すのは目標ではない

明確な目標を持てば成長できる」。こう信じている人は多いでしょう。

 しかし、実際には違います。重要なのは目標の有無ではありません。

「その目標に心が躍るかどうか」です。

 人が大きく成長するとき、そこには必ず好奇心があります。
「これをやってみたい」「もっと知りたい」という気持ちです。

目標を設定して進む人も、日々の興味を積み重ねる人も、成長の原動力は同じなのです。

心が求めていない目標は、やがて続かなくなる

 目標を立てることが得意な逆算型の人であっても、義務感だけで設定した目標では飛躍的な成長は望めません

 最初はある程度進めるかもしれません。でも、次第に息苦しくなり、やがて続かなくなります

 なぜか。心がワクワクしていないからです。

 目標を設定することで力が湧いてくる人は確かにいます。しかしそれは、設定すること自体が楽しいからです。

 でも心が喜ぶ目標でなければ、その目標に向かう過程で、飽きてきてしまいます。目標をたてても3日坊主という人は、ワクワクしなくなるからやめてしまうのでしょう。

ワクワクしない目標なら、手放していい

 では、目標を立ててもワクワクしない人はどうすればいいのでしょうか。

 答えは簡単です。無理に目標を立てる必要はありません

 成長に不可欠なのは、好奇心を持って行動することです。
それが目標という形をとるか、日々の小さな興味という形をとるかは、人によって違うだけです。

 明確なゴールを設定してそこに向かう人もいれば、今日面白そうだと思ったことを積み重ねていく人もいます。どちらも正しい成長の形です。

 共通しているのは、「これをやりたい」という気持ちがあることだけ。

 あなたの心が動くことは何ですか?その答えを追いかけることが、あなたを成長させる唯一の道です。

*本記事は、『「やりたいこと」はなくてもいい。 目標がなくても人生に迷わなくなる4つのステップ』(ダイヤモンド社刊)の著者しずかみちこさんによる書き下ろしです。