社会的な「成功レール」の崩壊、どんどん不確実になる未来、SNSにあふれる他人の「キラキラ」…。そんな中で、自分の「やりたいこと」がわからず戸惑う人が、世代を問わず増えています。本連載は、『「やりたいこと」はなくてもいい。』(ダイヤモンド社刊)の著者・しずかみちこさんが、やりたいことを無理に探さなくても、日々が充実し、迷いがなくなり、自分らしい「道」が自然に見えてくる方法を紹介します。
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小さな「いつもと違う」を重ねる
「将来のビジョン」という言葉にピンとこない人に、一つ提案したいことがあります。
それは、毎日、少しだけ昨日の自分から変わることです。壮大な計画は要りません。日々のささやかな選択で十分です。
通勤中、満開の花を見つけたら足を止めて眺める。
見慣れない商品がコンビニの棚にあったら、手に取ってみる。
こうした些細な行動の変化が、思いがけない発見をもたらします。
「心が動いた瞬間」を見逃さない
重要なのは、自分の感情の揺れに敏感でいることです。
何かに興味を持った。美しいと感じた。面白そうだと思った。そんな心の反応を、軽く流さないでください。
その感覚を誰かに話してみると、変化はさらに加速します。
撮った写真をSNSに投稿する。試した新商品の感想を同僚に伝える。こうしたアウトプットが、周囲との新しい繋がりを生み出します。
「馬鹿にされるかも」という恐れは不要
「こんなささやかなことで喜ぶなんて」と自分を卑下する必要はありません。
心が反応したものは、今のあなたに必要なものです。人間の感性は、自分に必要なものに自然と引き寄せられるようにできています。
試してみて違うと感じたら、別の方向へ進めばいい。まずは少しだけ踏み出してみる。それで十分なのです。
5年後への問いかけ
もし誰かに「5年後、どうなっていたいですか?」と尋ねられたら、こう答えてみてはどうでしょう。
「5年前には想像もしていなかったことを、やっていたいですね」
日々の小さな選択の先に、予測不可能な未来が待っています。
それを楽しみに、今日も昨日とは違う一歩を踏み出してみませんか。
*本記事は、『「やりたいこと」はなくてもいい。 目標がなくても人生に迷わなくなる4つのステップ』(ダイヤモンド社刊)の著者しずかみちこさんによる書き下ろしです。




