社会的な「成功レール」の崩壊、どんどん不確実になる未来、SNSにあふれる他人の「キラキラ」…。そんな中で、自分の「やりたいこと」がわからず戸惑う人が、世代を問わず増えています。本連載は、『「やりたいこと」はなくてもいい。』(ダイヤモンド社刊)の著者・しずかみちこさんが、やりたいことを無理に探さなくても、日々が充実し、迷いがなくなり、自分らしい「道」が自然に見えてくる方法を紹介します。
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「心が躍ること」を、まず言語化してみる
ゴールを定めて逆算する人とは違い、日々の選択を積み重ねて進む人がいます。本書で「積上型」に分類している人たちです。
そうした人にとって大切なのは、自分の心が動く瞬間に気づくことです。
普段の生活を振り返ってみてください。
何をしているときに時間を忘れますか?
何を避けたいと感じますか?
文章を書くと没頭する。複雑な手続きは避けたい。語学の勉強は楽しい。人の愚痴を聞くのは疲れる。
こうした感覚を、一つずつ言葉にしていきます。
頭で考えた「やるべきこと」ではなく、心が本当に反応するものを拾い上げるのです。
興味を持ったことを、外に出す
心が動くことが見えてきたら、それを周囲に伝えてみましょう。
上手にできるかどうかは関係ありません。友人との会話で触れてもいいし、SNSで発信してもいい。「最近これに興味がある」と表明するだけで十分です。
すると不思議なことが起きます。情報が集まってくるのです。
「あなたが好きそうなイベント、見つけたよ」「私もそれに興味がある。今度一緒にやらない?」
そんな声がかかるようになります。
誘いに応じて、世界が広がる
届いた誘いに、少しでも心が動いたら試しに乗ってみてください。
そこから予期しない出会いや発見が生まれます。
新しい知識が得られたり、交流の輪が広がったりします。
これを繰り返していくうちに、思いもよらないアイデアが浮かんだり、想定していなかった世界へ足を踏み入れたりします。
柔軟に受け入れ、少しずつ試す。その積み重ねが、あなたを前に進ませます。
*本記事は、『「やりたいこと」はなくてもいい。 目標がなくても人生に迷わなくなる4つのステップ』(ダイヤモンド社刊)の著者しずかみちこさんによる書き下ろしです。




