米ニューヨーク市ノーホー地区の通りを、4歳のフレンチブルドッグ「プレー」ちゃんがよちよち歩いていた。コウモリのような耳、垂れ下がった口、朝日がまぶしくて細めた目、怒った義母のような表情。「いつもみんなに不細工だと言われる」。プレーちゃんの飼い主で、スタイリストとインパクトストラテジストを兼務するナキーシャ・ルイスさん(41)はそう話す。「あの小さくて丸い顔が本当に愛らしいと思う。でも、親が自分の赤ちゃんにそう思うのは当たり前ね」人間の赤ちゃんを不細工だと言って回ることはできないが、ありがたいことに犬に対するルールはもっと緩い。筆者はマンハッタンのダウンタウンを巡回して、とりわけ魅力のない犬種を探し、その飼い主になぜその犬を選んだのかを尋ねている(犬が飼い主に似るという都市伝説を信じているかどうかは聞いていない)。