11月28日、黒海に日が沈む中、ロシアの港に向かう石油タンカーに水上ドローン(無人機)が突進した。数分後に船体に激突すると火柱が上がり、ピンク色に染まった夕空を明るく照らした。このドローン「シーベビー」はウクライナ保安局(SBU)が開発したものだった。ウクライナはロシアのエネルギー施設に対する攻撃を拡大しており、この粗い映像(ウクライナ情報機関は、ロシアと関連がある石油タンカーへの攻撃と主張)から、そうした攻撃の一端が垣間見える。ウクライナは現在、ロシアの「影の船団」を標的にしている。この船団は、不透明な船舶ネットワークを利用して石油輸出への制裁を回避し、ウクライナでの戦争資金を調達している。ウクライナは先日、黒海のトルコ沖で、制裁対象のロシア関連石油タンカー2隻をドローンで攻撃したことを認めた。ウクライナがこうした爆発の責任を認めるのは今年初めてで、1月以降には他にも約6件の爆発が起きている。