牛肉は供給量が少なく値上がりしているにもかかわらず、消費者に人気だ Photo: Elizabeth Coetzee/WSJ; Prop styling by Sean Dooley
ドナルド・トランプ米大統領の最側近グループが牛肉価格の高騰に対処する会合を開いた。この協議に詳しい複数の関係者の話で分かった。政権が食品インフレ抑制に向けた取り組みを強化していることを示している。
ステーキ用牛肉と牛ひき肉の価格は今年、過去最高値を更新した。食肉加工業者やスーパーマーケット、レストランなど、あらゆる関係者が痛みを和らげる方法を模索している。
問題は、2021年から着実に上昇してきた価格を下げる簡単な方法がないことだ。
新型コロナウイルス禍後、畜産農家は長年の経営悪化を受けて牛の頭数を減らす決断をした。牛が成熟するまでに約2年を要するため、米国の牧草地における牛の頭数は現在、1950年代以来の低水準となっている。牛肉は依然として消費者にとって人気のあるタンパク源であり、供給逼迫(ひっぱく)の一因となっている。
トランプ氏は6日、司法省と連邦取引委員会(FTC)に対し、米国の食品サプライチェーン(供給網)に反競争的行為が存在するかどうかを調査するタスクフォースを設置するよう求めた。司法省も食肉加工企業を対象とした新たな反トラスト法(独占禁止法)違反調査を開始した。
以下は、トランプ政権当局者が業界団体、州知事、食肉処理場の経営者らと、牛肉価格に対処する最善の方法について協議してきた内容だ。








