「顔」に現れる
肝機能が低下しているサイン

 さて三つ目の見た目でわかるサインは、鼻やほお、あごなどの赤みです。酒さ(しゅさ)、「赤ら顔」ともいわれますね。日光、精神的ストレス、猛暑などでなりやすいので、この時期に悩んでいる人もいるかもしれません。軽症から中等症であれば消炎薬などで良くなるでしょう。

 しかし赤ら顔の中には、肝機能が低下している可能性もあります。特に脂肪肝や自己免疫性肝炎では鼻などが赤くなるとされます(※「Rosacea and autoimmune liver diseases: a two-sample Mendelian randomization study」)。肝炎より病気が進んだ肝硬変では、くも状血管腫という細い血管腫が鼻や胸などに広がり赤くなります。

 大きな理由としては内分泌環境の異常、特にエストロゲンの代謝異常による血中での同ホルモンの上昇が挙げられます。

 栄養素の代謝や、アルコール、添加物の分解など肝臓は本当に働きもの。時にはアルコールや刺激物、添加物の摂取を控え、肝臓を労わる日を設けたいですね。

 通常の健康診断で肝機能の状態はすぐにわかる時代。ですがもし、赤ら顔でありながら肝機能検査をしていないような人がいれば一度調べてみましょう。

病気が原因で起きる
「目の下のクマ」

 最後に、誰しもになじみがある「目の下のクマ」について。主な原因は血行不良や、加齢による色素沈着、皮膚のたるみなどですが、中には病気が隠れているケースもあります。

 例えば眼球が大きくなって黒クマができる「バセドウ病」、血液中に老廃物がたまりやすくなる「腎臓病」、赤血球数や血色素が減る「貧血」などが考えられます。

 また睡眠不足や、過度の飲酒や喫煙、ストレスなどといった生活習慣も影響します。これらは今は病気ではなくても、最終的に病気を作ってしまう要因にもなってしまうのですから、禁煙を心がけ、飲酒はほどほど、睡眠時間を十分に取ってストレスをためない生活を心がけましょう。

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第1回では、血液がドロドロで、心筋梗塞や脳梗塞になりやすい人の「見た目」の特徴に迫ります。「顔」と「足」のある部位に出ているサインとは?写真付きで解説します。