JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科診療部長・石井正則氏JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科診療部長・石井正則氏 撮影:今井一詞

耳鳴り・めまい・難聴などの神経耳科の専門医で、テレビ番組「世界一受けたい授業」をはじめテレビ、ラジオ、新聞、雑誌などで幅広く活躍する石井正則医師。そんな石井医師の朝食にはある特徴があった。ジャーナリストの笹井恵里子氏が取材した。(ジャーナリスト 笹井恵里子)

大腸ポリープが
度々できることに悩んでいた

「大腸ポリープ」は、大腸の粘膜の一部がいぼ状に盛り上がっているもので、40歳以上に多く見られる。人間ドックで指摘されることがある人もいるだろう。食生活などを含めた生活習慣や遺伝も影響し、大腸ポリープが大きくなるにつれ「がん」の発生確率も上昇するとされる。

 JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科診療部長の石井正則医師は、かつて大腸にポリープがたびたびできることに悩んでいた。

「家族や親戚に大腸がんの人がいたので、大腸ファイバー検査は40代で受けました。最初の検査で小さなポリープがあり、検査中に切除してもらったのですが、後からそれが前がん状態ということがわかりました。大腸専門ドクターには『今年切除しきれたから、次は2年後でいいよ』と。でも忙しさにかまけて5年間も放置。すると、5年後の検査ではたくさんのポリープができてしまい……そのうちの一つが、がんでした」

 以来、毎年大腸ファイバー検査を受けた。

「すると検査を受けるたびに1個、2個のポリープができているので、毎回切除してもらいました。大腸がんで亡くなった親戚もいましたから、ポリープができやすい体質なんだろうと思いましたが、それにしても頻度が多い。しかも切除したポリープが前がん状態だったり、がんだったりすると、だんだん1年後まで検査を待つ間にがんが進行するのではないかと心配になります。

 それで検査を受け続けて4年目くらいだったでしょうか。大腸専門ドクターに『何かポリープができない方法はないでしょうか?』と尋ねたんです」

 すると大腸専門ドクターはこう言ったのだ。