10年連続で算数オリンピック入賞者を輩出している彦根市発の知る人ぞ知る塾「りんご塾」。天才を生み出すそのユニークな教育メソッドを、塾長の田邉亨氏が初公開した書籍『10年連続、算数オリンピック入賞者を出した塾長が教える 「算数力」は小3までに育てなさい』(ダイヤモンド社刊)が、話題になっている。本書を抜粋しながら、家庭でも取り入れられるそのノウハウを紹介する。
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「算数力」を育てるのは早いほどいいわけでもない
本書で私は、「算数力を育てるには、低学年のうちにスタートすることが大事」とお伝えしてきました。
だから、「早ければ早いほどいいのかな?」と悩まれるかもしれません。
私のお答えとしては、
「その子が数に興味を持ち始めたときが始めどき」です。
数に興味を持つというのは例えば、
・テーブルに乗っているみかんを、「1個、2個、3個」と数える
・バスに乗ったときに、乗客の数を数える
・階段を上るときに、「1、2、3」と数える
・時計の秒針を「1、2、3、4……」と口に出して追う
・家の電話番号を勝手に覚える
……など。
これに加えて、車のナンバープレートの数字を足し算して遊んだり、紙に数字を書いて自分で計算したりする子もいます。早い子は、年小ぐらいのときからこんなことを始めます。
もしも、お子さんが数に興味があるかよくわからない場合は、1~10まで書けるかどうかが一つの指針になります。
それができれば本書の巻末の「天才パズル」は与えられます(本書のP219の「3D白黒めいろ」やP229の「三角四角めいろ」であれば、数字が書けなくても出来るので、とりあえずやらせてみてもいいでしょう。それをきっかけに数字に興味を持つかもしれません)。
また、例に挙げたようなことを親が主導して一緒にやっていくのもおすすめです。数に慣れ親しむことで、算数に興味を持つ可能性が高まりますよ。
*本記事は、『10年連続、算数オリンピック入賞者を出した塾長が教える 「算数力」は小3までに育てなさい』(田邉亨著・ダイヤモンド社刊)から抜粋・編集したものです。




