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【プロが助言】「魂のない抜け殻」はもう手放していい!「子どもの思い出」の整理術Photo: Adobe Stock

「抜け殻」よりも羽ばたくためのスペースを

 子どもの作品はなかなか捨てにくい、とおっしゃる方は多いです。

 子どもは成長するまでに、たくさんの抜け殻を残します。最初に描いた絵や、初めて書いた文字最初に作った工作など。

 成長する過程でこのようにたくさんの抜け殻を残しながら成長し、蝶になって羽ばたいていきます。

 ですから、その抜け殻をお母さんが一つひとつ拾い集めて、家の中を狭くするよりは、今の子どもさんが羽ばたけるスペースを作ってあげたほうがいいというのが、私の考えです。

 もし、「これはすごい」と感じる作品があれば、その瞬間に昇華させていきましょう。

 たとえば、学校で褒められた絵を持ち帰ってきたら、額に入れて飾り「頑張ったね」とたたえてあげるのです。そしてしばらくしたら、わざわざ「捨てるよ」などとは言わず成長の抜け殻としてフェードアウトさせてまた新しい作品を飾っていきましょう。そうすればお子さんの自己肯定感も高まり、さらなる成長につながります。
 逆に、すべてを残しているけれど、それが押し入れの奥でほこりをかぶっていたら悲しくなるのではないでしょうか。

自分自身も未来に向かって羽ばたくために

 子どもの成長の抜け殻は、言い方を変えると、「お母さん自身の子育ての結晶」でもあります。

 だから、その証しを処分してしまうと、これまでの自分の頑張りが消えてしまうようで怖いと感じることもあると思います。また、当時は忙しすぎて、子育てをあまり頑張れなかったという思いを抱えている方も、せめて思い出のものくらいは取っておきたいと願われます。

 そのため、お子さんがすでに家庭を築き、立派な大人になった今でもいつまでも幼少期の思い出の紙を捨てられないという方は多いです。

 しかし、その思い出の紙がスペースを占領していることによって、現在の生活が窮屈になってはいないでしょうか?

 魂のない抜け殻を後生大事に取っておくよりも今度は、ご自分自身が未来に向かって羽ばたくためのスペースとして使ったほうが、きっと子どもたちも喜んでくれるに違いありません。

*本記事は、『見るだけでわかる! 図解 紙片づけ』より、抜粋・編集して作成しております。