2025年に買われた投資信託(以下、投信)&売られた投信を、ランキング形式で上位10位まで発表! 商品によってさまざまな種類がある投信だが、人気商品にはわかりやすい傾向がある。ここでは、ランキングの中身をプロに分析してもらったほか、2026年の投資戦略に関するアドバイスも紹介しているので、新年の投資計画を立てる際に役立ててほしい!(ダイヤモンド・ザイ編集部)

「ダイヤモンド・ザイ」2026年2月号の「2026年【株】全予測&儲け方」を基に再編集。データはすべて雑誌掲載時のもの。

買われた投信は外国株型が中心で毎月分配型も根強い人気!
好成績で目立ったのは金関連で、今後も人気は継続か

 2024年に新NISAがスタートし、投信を買う人は増加。2025年も引き続き、投信の売上は好調だった。ではまず、2025年にどんな投信が買われていたのか見ていこう。

 2025年の年初から10月末までに買われた投信の上位10位までは、上図の通り。目立った特徴としては「海外株インデックス型の人気が継続しました。なかでもeMAXIS Slimシリーズの『全世界株型』と『米国株型』の規模が際立っていたのは、2024年と同じです」と、ファンドアナリストの篠田尚子さんは話す。

 異色といえるのは、3位に入った世界のベスト。世界株を対象にする投信だが、NISAで買えない毎月分配型だ。ほかにも、4位と7位に毎月分配型がランクインし、根強い人気を窺わせる。なお、eMAXIS SlimシリーズはNISAで積立をしている人が多いが、世界のベストのほうは、店頭でまとまった資金で買われているケースも多そうだ。

 その他の大きな特徴は、金(ゴールド)関連ファンドが台頭したこと。10位までに2本の金関連ファンドがランクイン。金価格の上昇に連動して、2本とも年初来の成績が40%以上という好成績を上げている。個人投資家にとって、投信は金の現物を買うより手軽に買うことができるうえに、税金面で有利な点も人気の要因だ。

 ちなみに、6位のピクテ・ゴールドは、実質的に金の現物に対して投資するのが特徴。

「“現物の裏付けがある”という側面から、人気を博しました」(篠田さん)。

 一方、売られた投信のランキングは以下の通り。

 基本的に、極端な成績悪化で売られている投信はなく、「テーマ型投信への利益確定売りが目立ちました」(篠田さん)。