ドジャース打倒を望む日本人野球スターPhoto:Gene Wang - Capture At Media/gettyimages

 大谷翔平がロサンゼルスで7億ドル(約1080億円)の契約を結んでから2年がたち、球界最高の選手へのドジャースの投資が大成功を収めたことは疑いの余地のないほど明白になっている。

 打線やマウンドにおける大谷の存在は、ドジャースをワールドシリーズ連覇に導いた。彼の米国と日本での比類ない人気は、ドジャースに過去最高のスポンサー収入をもたらした。大谷はドジャースを、太平洋を渡る日本人選手にとってメジャーリーグ(MLB)最高の移籍先に変えた。

 だからこそ、今井達也が直面する決断は非常に興味深い。彼はドジャース入りに全く関心がない日本のスター選手だ。

 時速99マイル(約159.3キロ)に達する速球を持つ27歳の右腕は、MLB進出を目指す最新の注目投手だ。昨シーズンは埼玉西武ライオンズで163回2/3を投げて防御率1.92を記録しており、現在フリーエージェント(FA)市場で最も獲得が望まれている選手の1人である。

 当然のことながら、多数の球団が列を成して、1億5000万~2億ドルの報酬で今井を獲得しようとしている。その中には資金力のあるニューヨーク・ヤンキースやシカゴ・カブス、フィラデルフィア・フィリーズが含まれる。彼は今週にも雇用主候補の米球団と面談を始めるとみられている。球団を選ぶ期限は来年1月2日だ。

 今井がどの球団を選ぶのかについて述べるのは時期尚早だが、本人の言葉をそのまま受け取るなら、行かない場所が一つある。それはロサンゼルスだ。