まじめに勉強に取り組むだけではなく、テクニックを使って1点でも点数を取る。それも実力」。
偏差値35から東大合格を果たした『5科目50年分10000問を分析した東大生のテストテクニック大全』(ダイヤモンド社)の著者・西岡壱誠氏はそう語ります。では、その1点はどう取るのでしょうか。本記事では、本書よりテストで使えるテクニックを紹介します。

選択問題で迷ったとき、落ちる受験生は「よく考える」。東大生はどうする?Photo: Adobe Stock

選択問題で迷ったとき、東大生はどうする?

選択問題を解くとき、ついつい迷ってしまって手が止まったことはありませんか?

たしかに、よくわからない問題に出合ってしまったとき、考え込んでしまう気持ちはよくわかります。勉強の場であるならば、わからない問題を考え込むのは非常に大事ですし、それも無駄ではありません。

ただし、「テスト」となると、話は別です。テストにおける目的は「合格点を取ること」。となれば、すべての行動は、1点でも多くの点数を取れるように動いたほうが、最終的な合格率は上がりますよね。

通常、選択問題の配点はそこまで高くはありません

高くても5点程度、下手をすれば、一問解いても1点、2点が関の山でしょう。しかし、どんな点数の問題であっても、考え込む時間は等しく過ぎ去っていきます

つまり、10分かけて考えるときに、「1点の問題にかけても」「10点の問題にかけても」同じように時間は経過してしまうのです

試験時間の全体は決まっていますから、全体の時間量が変わらない中で、最大の点数を獲得するためには、一問あたりにかける時間を少なくしたほうがいいはずです。

ただし、すべての問題について平等に同じ時間を割り振ってしまうと、記述の難しい問題に立ち向かう時間が無くなってしまいますから、簡単な問題や答えやすい問題については、なるべく時間をかけないようにする立ち回りが要求されます。

ここまでの話を踏まえると、「一問解いてもたかだか5点やそこらであろう選択問題を」「10分も20分もかけて考える」ことにいくらの価値があるでしょうか?

それよりは、悩む時間を減らしてさっさと次の問題に行ってしまったほうが、最終的な得点率は高くなりそうですよね。

ですから、こういうときは「迷ったら3秒以内に答えを決める」のようなルールを決めておくのです

そうすれば、選択肢問題に心が惑わされることなく、次に進んでいくことができますよね。

同じように、見返しの際にあまり選択問題に時間をとられても仕方ありません。それよりは、もっと配点の比重の高いところを見直したい。

そのためには、「選択問題は答えを見返しても元の答えから変えない」とルールを決めておいてもいいかもしれません。

このように、機械的に答えを判別する決まりを自分で設定するようにしましょう。

基本的に得点比重が低いと考えられる選択問題について、あまり思い悩みすぎても、最終的な得点の向上にはつながりません。時にはさっさと切り捨てて、次の段階へどんどん進んでいく態度が必要になります。

そのためには、「いつどんな状況なら切り捨てるのか」をルールとして決めておく必要があります。

選択問題の自分ルール例
・迷ったら、3を選ぶ
・数学の問題で2桁の数字を入れるとき、わからなかったら「13」と入れる
・迷ったら、番号が小さいほうを選ぶ(1番と3番で迷ったら1番を選ぶ、など)
・あとから見直して「こっちのほうが正しいんじゃないか」というものが出てきてしまったら、残りの時間が5分未満だったら元のものからは変えない。残り時間が5分以上あれば変える