「大学でどんなことを学びましたか?」面接でよく聞かれるこの質問。実は意外な落とし穴があるんです。
『ありのままの自分で、内定につながる 脇役さんの就活攻略書』は、特別な経歴や夢がなかった“普通の就活生”である著者が、1000冊以上の本を読み込み、自分に合った就活メソッドを築き上げ、食品大手を含む22社から内定を獲得した実体験をもとにした、どんな学生でも内定に近づく一冊です。「自己PRで話せることがない」「インターンに参加していない」といった就活に不安を抱く学生と、そっと背中を押したい保護者に読んでほしい就活戦略が満載です。今回は、「大学でどんなことを学びましたか?」に対する一瞬で内定をとる人の答え方について著者である「就活マン」こと藤井氏が特別に書き下ろした記事をお届けします。

面接Photo: Adobe Stock

はっきり答えることが重要

専門職以外の場合はとにかく簡単な言葉でわかりやすく伝える就活の面接では、よく大学で学んだことについて聞かれることがあります。

そこで多くの人が間違えるのが、「賢そうに見せてしまう」ということ。

横文字や専門用語をたくさん使って、いかに大学で多くのことを学んだのか伝えようとしますが逆効果になることが多いんですよね。

考えてみてください。

あなたが面接官で、就活生に学んだことは何かと聞いたときに、横文字や専門用語ばかり話されたらどう思いますか?

きっと「んん...ちょっとよくわからないな」と感じますよね。

そして、同時に「この子は人に物をわかりやすく伝えるのが苦手な人なのかな」と思うはずです。つまり、これはコミュニケーション力が低いと判断されてしまうんですよね。

例えば、エンジニアや研究職などで、面接官が現場の担当者で専門的な話題が通じるならそれでも良いですが、ほとんどの場合はそうではありません。

よって、基本的には誰でも分かるような言葉に変えて、わかりやすく伝えることを意識すべきです。

本当に賢い人はわかりやすい言葉を使う

そして、就活において「賢そうに見せるために難しい言葉を使う」よりも、相手に伝わりやすい言葉でわかりやすく伝える方がむしろ賢い人だとして面接官から評価されます

更に面接では、あまりに説明が長いと逆効果になることもあるので注意してください。なぜなら、この質問で見られているのは「大学で何を学んだか」そのものではないからです。

面接官が本当に知りたいのは、

・自分の経験を整理して説明できるか
・相手のレベルに合わせて話せるか
・要点を短くまとめる力があるか

このあたりです。

つまり、「学問の中身」よりも「伝え方」が評価されるポイントなんですよね。

だからこそ、ここでやるべきことはシンプルです。難しい内容を、どれだけ噛み砕いて説明できるか。これに尽きます。

例えば、経済学部の人であれば、NG例としてはこんな感じですね。

「大学ではミクロ経済学やマクロ経済学を中心に学び、需要と供給の関係や市場均衡、GDP成長率などを分析してきました。」

一見、それっぽいですが正直よく分かりません。面接官からすると、「で、結局何が言いたいの?」となりがちです。

一方で、評価されやすい答え方はこうです。

「大学では、世の中のお金の流れや、なぜ商品が売れたり売れなかったりするのかを学びました。特に、価格や需要がどう決まるのかを考える授業が印象に残っています」

どうでしょうか。専門的な内容は同じでも、イメージできるかどうかが全然違いますよね。これだけで、「この人は説明が上手い」「話が分かりやすい」という印象を持ってもらえます。

また、もう一つ大切なのが結論から話すことです。「大学で何を学びましたか?」と聞かれたら、まずは一文でこう言い切ってしまってください。

「◯◯について学びました。」

その後に、補足として簡単な説明を足す。これだけで、話の分かりやすさは一気に上がります。逆に、以下のような状態になると、内容が良くても評価は伸びません。

・前置きが長い
・背景説明から入る
・結局何を学んだのか分からない

就活の面接は「授業の発表」ではなく「会話」です。相手が理解しやすいかどうか。最後まで聞かなくても、途中で内容が伝わるかどうか。ここを常に意識してください。「賢く見せる」のではなく、「分かりやすく伝える」。

この視点を持っている人が、この質問でも一瞬で評価を取っていきます。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

(本記事は『ありのままの自分で、内定につながる 脇役さんの就活攻略書』に関連する書き下ろしです