本当に優秀な人は「全力」ではなく、どう「手抜き」をする?
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本当に優秀な人はどうしているか?
今日は「優秀な人の特徴」についてお話ししたいと思います。
世の中には、思わず「すごいな」「あんな人になりたいな」と感じる優秀な人がたくさんいますよね。自分にはとても無理だと思ってしまいがちですが、実は優秀な人というのは、ある一つのことを突き詰めているだけなのです。
今回は、その習慣さえ身につければあなたも優秀になれるという、希望のあるお話をさせていただきます。
優秀な人の正体は「手抜きの達人」
優秀な人の最大の特徴、それは「手抜き力」が上手いということです。
もちろん、何でもかんでもサボるという意味ではありません。仕事をするうえで、自分が苦手なことや嫌なことはどうしても出てきますが、優秀な人はそれを「いかに手抜きするか」を徹底的に考えています。もしくは無意識に実践しています。
苦手なことややりたくないことを、極力自分の手を動かさずに自動で回せるような「システム」を構築しているのです。
完璧主義が招く「負のスパイラル」
一方で、潜在能力は高いのに、“なぜか空回り”してしまう人もいます。そういう人に足りないのは、「何でも完璧にこなそうとする姿勢」を捨てる勇気です。
この世の中に、あらゆる分野で完璧に優秀な人など存在しません。すべてを全力でやろうとすれば、当然どこかで手が回らなくなり、結果的に満足のいく成果が得られなくなります。
さらに、真面目で完璧主義な人ほど「できていない部分」にばかり目を向け、「自分はダメだ」と落ち込んでしまいます。その心の落ち込みがパフォーマンスをさらに下げ、また仕事に悪影響が出るという、恐ろしい悪循環に陥ってしまうのです。
自分の「得意」に全精力を注ぐために
まずやるべきことは、「自分が好きなこと・やりたいこと」と「やりたくないこと・苦手なこと」を明確に分けることです。
自分の得意なことを最大限に発揮できるよう、それ以外の部分は思い切って「手抜き」をしてしまいましょう。この仕分けができるかどうかが、優秀になれるかどうかの分かれ道です。
現代の「開業スタイル」に見る合理的な選択
最近、私の周りの若い医師が続々と自分のクリニックを開業しています。少し前までは「可愛らしい後輩だな」と思っていた若手たちが、いつの間にか立派な医師になり、次々と独立していく姿には驚かされます。
彼らの開業スタイルを見ていると、私の時代とは大きく異なり、非常に合理的です。例えば、「ワンオペ(一人診療)」を選ぶ先生がいます。かつては、コンサルタントが入って「医療事務は何人、看護師は何人、建物はこの規模で……」といった定石通りのスタイルが一般的でした。しかし、人を雇うということは労務管理や人間関係の調整という、非常に大変な作業がともないます。
今の若い医師たちは、自分が苦手な「組織管理」をあえて手放し、自分がストレスなく継続できる、得意な診療に集中できるシステムを自ら選んでいるのです。
AIやツールを駆使して「執筆時間を3分の1」に
今は、手抜きをするための便利なツールがあふれています。特にAIの進化は目覚ましいものがあります。
私自身、以前は原稿をすべて自分で書いていました。もともと筆は早いほうだと思っていましたが、最近は「音声を収録し、AIで書き起こして編集する」という方法を試しています。すると、執筆時間をこれまでの約3分の1に短縮することができました。
この方法なら、思いついたことを自由に話すだけで、漏れなく原稿に仕上げることができます。これも一つの「手抜き」ですが、それによってより多くのアイデアを形にできるようになりました。
あなただけの「手抜きポイント」を見つけよう
改めてお伝えします。優秀な人とは、手抜きの習慣ができている人のことです。
あなたが「これはやりたい!」「頑張れる!」「好きだ!」と思える部分だけを伸ばせるように、まずは自分なりの「手抜きポイント」を探してみてください。
手抜きといっても、やるべきことを放置するわけではありません。「最小限の労力で、適切に回る仕組みをつくる」ということです。それができれば、あなたのパフォーマンスは劇的に向上し、周囲からも「優秀な人」として認識されるようになるはずです。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。






